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虫side
こんなのほんとに男らしくないってわかってる
自分から言ったんだ、終わりにするって
なのに、全然変わらない、むしろ思いは強くなってく
夜になると、Aの声、顔、体、全て思い出す
君はそれを好きって言うなら、僕だってまだAのことが好きだよ
虫｢だから、僕に早く好きな人作って欲しいなら、早くてつやと付き合いな｣
｢何それ、｣
そういって笑う、あぁ、また僕の記憶にAが残る
虫｢まぁ、とりあえずそんなに傷だらけじゃなくて良かった｣
｢ありがとう、｣
虫｢じゃ、またあしたね｣
｢じゃあ、｣
虫｢あ、そうだ｣
｢ん？｣
虫｢もう僕のこと、たいきって呼んじゃダメだよ｣
｢、、なんで？｣
虫｢僕、思い出して泣いちゃうからさ｣
｢、分かった｣
虫｢うん、それじゃ｣
そういって切る電話
それと同時にまた悲しくなる
僕ってこんなにAにぞっこんだったんだ
虫｢早く、忘れたいな｣
そういって、ウイスキーの氷を指でカラン、と動かす
誰もいない部屋、ただ冷たい音だけが聞こえる
────────────────────
Your side
｢頭さすがに痛いな…｣
なんて思いながら準備しているとインターホンが鳴った
そこには、としみつがいて
と｢頭、どんな？痛い？｣
｢うん、まぁ流石にね、でも大丈夫｣
と｢そっか、どう撮影行ける？｣
｢うん、今ちょうど準備してた｣
と｢なんか、荷物持ってくなら持つけど｣
｢あ…じゃあこれ｣
と｢りょーかい、俺の車で行くぞ、外で待ってるから｣
｢あ、ありがと｣
そういってすぐ出ていってしまった
そうだ、としみつになんて言おう…
人からの好意を断るのはあまり上手じゃない
どうしたら相手が傷つかないか、そんなことばっかり考えてると逆に1番傷つくことを言ってたりする
｢ガチ恋から怒られそうだな、この悩み…｣
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作者名：矢橋 | 作成日時：2020年6月2日 19時
