episode7 ページ7
入学式から一週間が経ち、桜の花びらが少しずつ散り始めている。
少しではあるけれど、学校生活にもそれなりに馴染めてきた。
今日は部活動見学ができるらしく、廉兄の所属しているサッカー部に行ってみる。
夕は部活に入る気は全くないらしく、颯爽と帰っていってしまった。
紫耀くんはと言うと、いろんな部活を見学したいらしく別行動となった。
一人とぼとぼと、サッカー部の活動場所であるグラウンドまで行く。
ユニフォームに着替えた廉兄が私を出迎えてくれた。
「よ、サッカー部へよーこそ」
「よっ。マネージャー希望やねんけど、ただ見てるだけでええの?」
「せやなぁ。今日のところはそこに座って、俺らの活動見てたらええよ」
“じゃあな”と言って仲間の元へ駆け寄っていく。
現在サッカー部にマネージャーはいないらしく、噂によれば廉兄が全てお断りしているのだとか。
私だけなんかな、こんな風に特別扱いされてんの。
余計な期待だけが膨らんでいき、自分の世界に完全に浸っていた。
すると、遠くの方から廉兄の叫ぶ声が聞こえた。
「A!危ない!」
その声を聞いた途端、頭に衝撃が走り、そこで意識が途切れた。
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作者名:も。 | 作成日時:2019年9月20日 0時