隣の家のお兄ちゃん～Ren.N～ (ページ13)

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episode13 ページ13

待ちに待ったドキドキの日曜日。
朝早くから起きて、普段は着ないような女の子らしい服を身に纏う。

お母さんに教えてもらったばかりのメイク術を少し活用してみる。
髪の毛だって、廉兄に可愛いと思ってもらいたくて、軽く巻いてみた。

玄関先で待ってる廉兄の元へ早く駆け出したくて、急いで靴を履く。
扉を開けると、眠たそうに目を擦りながらスマホを弄っている廉兄が立っていた。

「あ、Aおはよう。何か今日いつもと雰囲気ちゃうな」

「えと、メイク少ししたのと、髪の毛も巻いてみてん。……似合っとるかな」

「おん、めっちゃかわええ。けど、いつものAも俺は好きやけどな」

そう言って廉兄は軽く私の頭を撫でる。
いつもは豪快に撫で回してくるくせに、おめかししている私に気を遣ってくれたのだろうか。

「今日、どこ行くん？」

「それは……考えてへんかった」

「あほやな」

慌ててスマホでマップを開き、どこか近くに良いところはないかと探す。
何件かヒットした中で、近い場所にあったショッピングモールに行くことにした。

「来たんはええけど、何買うん？」

「えーっと……まあ、色々」

「何やねん、それ」

適当に中をブラブラ歩き回り、私はふと雑貨屋さんに目が留まり、足を止めた。
それに気付いた廉兄が、私の手をとり店内へと入っていった。

手、握らんくてもよかったんに。
そう思いつつも喜んでいる自分は、ほんまのあほかもしれへん。