豹変 ページ6
『何やったんや、いったい…
あれは夢か…？』
(宮家に)帰宅した後
ご飯を食べるときも片付けるときも
Aは放心状態だった
今は幾分か落ち着いて
一人、ソファーに座りながらボーッとしている
治「おいA、北さんに告白したんとちゃうかったんか
何かどうもそういう風には見えへんのやけど」
『治…』
治が流れるようにAの横に座る
夕方は晴れていたのに
真っ暗になった外では激しい雨が降っていた
しばらくの間
リビングに雨音だけが響く
『…………………………………なぁ、北さんって、手にキスとかする人？』
治「は！？』
突然すぎるAの言葉に
治が目を丸くした
治「北さんが！？そんなわけないやろ！！！
え、まさかされたん！？」
Aがｺｸﾘ、と頷く
治「はぁ〜、まじか…
って！！！聞く相手間違っとるやろ完全に！！
どう転んでも俺らにはしはれへんわ！！」
『…まあそうやな
やっぱ、特別扱いされたんかな…』
Aが天井を見上げる
治「ていうか告白したんとちゃうかったんかいな」
『タイミング逃した。』
治「あっほやな、お前」
堂々と答えるAに
治がため息をつく
治「…わかっとると思うけど、告白の他にもやらなあかんことあるんやからな」
『…うん、わかっとるよ』
すなわちそれは、断ること
侑「おーいサムー！！
風呂上がったでー！」
その相手である侑が廊下を歩きながら叫んだ
治「おーぅ！！
…あいつ扉開けてから言えばええのに
じゃ、先に風呂いくで」
『あ、うん』
治と入れ違いに侑がリビングに来る
そしてさっきまで治が座っていた場所にﾄﾞｶﾘと座り、テレビをつけた
侑「なんや、何もおもろいのやっとらんやんけ」
そう言いながらも
見たいわけじゃない番組をじっとみる
侑はこれをすることが結構多かった
テレビの音と激しい雨音だけがリビングに響く
しばらくして
Aがやっと口を開いた
『…侑に、言わなあかんことがある』
侑「！」
侑がﾋﾟｸﾘと反応した
『ちょっとテレビ消すで』
こちらの話に集中してもらおうと
Aがリモコンに右手を伸ばす
その手を、
ｶﾞｯ！！
と侑が掴みあげた
それと同時にテレビが消える
『えっ！？ちょ、なに！？
もしかして見たいテレビやっt』
侑「おい、これ、何やねん」
『へ』
驚き、戸惑うAの耳に
低く冷たい侑の声が届いた
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街角のドーナツ屋(プロフ) - ゆちゃさん» 読んでいただいてありがとうございます！楽しく読んでいただけたなら幸いです🌺 (2月11日 14時) (
レス) id: fc42df1d28 (このIDを非表示/違反報告)
ゆちゃ(プロフ) - あつむもおさむもすきです。北さんとのハッピーエンド嬉しかったぁ！一気に読んじゃいました！ (10月1日 15時) (レス) @page21 id: 7447c314b6 (このIDを非表示/違反報告)
街角のドーナツ屋(プロフ) - ササミさん» めっちゃ前に完結した作品がササミさんの目に留まってコメントまでいただけて本当に嬉しいです！！すごく誉めていただいて自信に繋がりました！こちらこそありがとうございます！！ (2021年10月17日 22時) (レス) id: 282020a4c4 (このIDを非表示/違反報告)
ササミ - 泣きました…めちゃくちゃ心に沁みる作品でした…最高…！！！！文章も丁寧で分かりやすくてスッと入ってくるし、感情移入しちゃってボロボロ泣きました…！！！！！！本当にこの作品に出会えて良かったです！！！！ありがとうございます！！！！ (2021年10月13日 12時) (レス) @page21 id: d4ec8dfdb0 (このIDを非表示/違反報告)
街角のドーナツ屋(プロフ) - 美輝さん» ありがとうございますめっっっっっちゃうれしいです！！！！たくさん感情移入してくださったみたいで(*´∇｀*)誰かの楽しみになっていると知れたのほんとにうれしいです、最後まで読んでくださってありがとうございました！！ (2021年3月10日 7時) (レス) id: 282020a4c4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：街角のドーナツ屋
| 作成日時：2020年4月11日 16時
