その無自覚、どないかならん？―FINAL―【稲荷崎】

果たして何かが壊れたのか ページ12

治「あっ！！！！やっっっとみつけた！！！
何しとんねんお前ら！！！
傘もささずにどしゃ降りの中飛び出していくなや！！！
しかもこんな暗い時間に！！」




治がAと侑を指差しながら
遠くの方で叫ぶ




治「ぼけ！！！あほ！！！くそ！！！

俺一回服全部脱いだのにお前らのせいでおかんにもっかい着せられて家の外に放り出されたやろが！！！」




左手で自分に傘をさして
指を指した右手に二人分の傘を持った治が


ものすごく怒りながら
Aと侑の方にｽﾞﾝｽﾞﾝと歩いてくる




治「ほら傘受け取れ_____ってうっわ！！びしょびしょやんけ！！
風邪確定やわこんなん！！！」




近づいたことでやっと二人の格好が見えた治が、盛大に顔を歪めた




侑「ぶふっ、」

『あっはっは！！』




そんな治をみて、侑とAが笑い出す




治「何わろとんねんしばくぞ！！！」

『いや、ちゃうねん、ごめん治、ふふ、』

侑「ふ、すまんすまん、傘どうも」




Aと侑が治から傘を受け取る




治「今のこの状況でどこに笑う要素があんねん！！」




治がぷんぷんと怒って地団駄を踏む

侑とAが顔を見合わせた




侑「いや、なんや、なんていうか、あれや」

『幸せやなって、思って』




そう言って二人は同じようにクスクスと笑った


そんな二人をみて、治は意味がわからないとでもいいたげに眉を寄せた









ちなみに帰宅すると美沙子には散々怒られて


翌日


何故か治を含めた三人ともが風邪をひいた

三つ子が風邪ひいた→←ありがとう、侑

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