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「…気づいたら、本気で好きになってた」
深澤さんの、その黒くて切長で、綺麗な瞳が私を射て離さない。握られた手も、力と熱が篭っていく。
私、深澤さんに告白されてるんだ。
って理解するのには、少々時間がかかった。
告白されたことなんて、そりゃ生まれてから一度や二度あるけれど、その時とは訳が違う。
ましてや、深澤さんに「可愛い」や「お嫁さんにしたい」と言われたことはあっても、「好き」だと言われたことはこれまで一度も無かった。
夜景が反射した水面がゆらゆらと揺れていて、それすらも幻想的で、深澤さんの言葉も、この空間も、夢なのではないかと思った。
目の前がキラキラしていて眩しい。
「…これは、夢ですか？」
「ううん、夢じゃない」
「でも、すごく景色が綺麗ですよ。夢みたいに」
「え、そこ？俺今告白したんだけど」
私のことが本当にツボなのか、深澤さんは「あははは」といつものように大きく口を開けて笑っている。
「景色も、告白も、夢みたいです」
私が言うと、深澤さんは「だーかーら、夢じゃないよ」と優しく言って。
「凄く嬉しいです」
「心臓、痛いんだもんね」
「はい。とても」
「それは、Aちゃんも俺のこと好きってこと？」
覗き込むように顔を見られ、深澤さんの綺麗な黒髪がサラリと風に攫われていく。
深澤さんの表情が、まるで私の心を全て読んでいるみたいで少しだけ恥ずかしい。
いや、きっと心なんか読まれていなくても、恥ずかしい。
「…たぶん、好き」
ついてしまう“たぶん”
恐らくこの気持ちは恋なのだけれど、認めるのには時間がかかる。
私の中で深澤さんが今までの誰でもなく特別なのは確か。
この関係が終わってしまうのが嫌なのも、
私のポジションに誰か別の人が入ってしまうのを想像して寂しいのも、
好きだと言われてこんなに嬉しいのも、
胸が痛いのも、苦しいのも、全部初めて。
「“たぶん”でもいいよ。俺は。」
深澤さんは、私の思考を断ち切るように言った。
「“たぶん”でも、いつか絶対“好き”って言わせるから。
Aちゃんには、ずっと俺の彼女でいてもらうよ。」
キラキラと眩しい橋の上、深澤さんにそう伝えられて、更にはぐいっと引き寄せられ、そのまま抱きしめられた時、
目の前に閃光が弾けたみたいに衝撃が走って、深澤さんの温もりが優しくて、身体の力がすぅっと抜けていくのを感じた。
今思えば私は、この時から深澤さんに“恋”をしている。
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name - 2個のコメントを書いた者です。2個のコメントを消していただきたいです。お忙しいところ恐縮ですが、よろしくお願いします。 (2023年2月21日 23時) (
レス) @page10 id: 06057a0d21 (このIDを非表示/違反報告)
name - (続き)お忙しいと思いますが、よろしくおねがいします! (2022年12月11日 0時) (レス) id: 22bcb9612f (このIDを非表示/違反報告)
name - はじめまして!素敵な作品なので感動してます!minmin様の他の作品が読みたいので@snmn＿minminを検索したのですが、見つかりませんでした!こちらの機械の不具合かもしれないのですが、アカウントの探し方を教えてほしいです! (2022年12月10日 23時) (レス) @page10 id: 22bcb9612f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：minmin
| 作成日時：2022年5月24日 19時
