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16話 修正箇所あり ページ16




家に帰って食事もお風呂も済ませたところで、私はソファに倒れ込んだ。



─────今日は驚いた。



まさか五条さんがあんなに自分を心配してくれていたことと、自分に呪術師を辞めてほしいと思っていたことに。




「……好きな奴は別、か」



今日、呪霊につけられた薬指の痕を眺めながらそう呟いた。



どうしよう、嬉しい。


そう思う私は異常なのだろうか。


好きな人に心配されるのが、愛されている証拠だと思う私は、異常なのだろうか。



まあ…たとえそうだとしてもどうだっていいけれど。



…というか、自分が異常かどうかなんてどうでもいい。
五条さんと結婚することを真剣に考えないと。



「……今日の一件で、結婚したら強制的に呪術師辞めさせられそう。いや、結婚する前に辞めさせられるかも」


軽薄そうに見えて、意外と重たいことを今日初めて知った。
あんな一面を見せてくれるのは二度とないかもしれない。



呪術師を辞める、そんな未来を考えたことはあるにはある。



私のせいで救える命を救えなかったからとか、そういうヒーローのような理由じゃない。



高専に通っていた頃、家入さんにこう話したことがあった。




『私、呪術師として一生を過ごしてもいいんですけど、呪術師辞めて好きな人と結婚するっていうのも悪くないと思うんです!』



所謂普通の幸せ、非術師が歩むであろう道に憧れていた。


今も憧れているか?と聞かれたら、私は迷って、迷って、答えを出さないと思う。


呪術師の業界は人手不足だから、私一人でも辞めてしまったら五条さんや七海さん、下手すれば虎杖君たちにも負担をかけてしまう。


私は、誰かに迷惑をかけてまで呪術師を辞めたいとは思わない。
たとえ五条さんが"僕は最強だからA一人辞めたところで大丈夫"と言ったとしても辞めるつもりはない。





けど、五条さんが私を心配するのはよく分かる。





私は五条さんのように最強じゃない。
攻撃は普通に当たるし、術式は大したことないし、領域展開なんて到底できない。





私は本当に、"すぐ死にそうな奴"だ。






────好きな人を心配させるくらいなら、誰かに迷惑をかけてでも呪術師を辞めるべきなんだろうか。



…その"誰か"は、五条さんとは違う意味で"大切な人"なのに?






「………」




グルグルと頭の中で考えても答えはでない
 
そんな時、スマホの着信が鳴った

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設定タグ:呪術廻戦 , 五条悟
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えむむ(プロフ) - grayさん» コメントありがとうございます!そう言っていただけると、この作品を作って良かったなと思います…!毎日更新が中々できず申し訳ありませんが、更新頑張ります‼︎ (2月4日 22時) (レス) id: 2134a4f440 (このIDを非表示/違反報告)
gray - このお話大好きです!天才様ですか?!これからも更新頑張って下さい!応援しています! (2月4日 11時) (レス) @page19 id: 4f299cc4a1 (このIDを非表示/違反報告)
えむむ(プロフ) - かくざとうさん» コメントありがとうございます!嬉しいお言葉をありがとうございます…!一緒に更新頑張りましょう‼︎ (2月3日 15時) (レス) id: 2134a4f440 (このIDを非表示/違反報告)
かくざとう - タイプのお話過ぎて…!!(尊) これからも頑張ってください…!! 私も更新頑張ります…!! (2月3日 2時) (レス) id: df66def1dc (このIDを非表示/違反報告)
えむむ(プロフ) - 夏斗さん» 夏斗さんありがとうございます、、!おかげさまで良くなってきました! (12月28日 19時) (レス) id: 51bce72f63 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:えむむ | 作成日時:2023年12月21日 18時

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