転 入 勧 誘 されてます【呪術廻戦】

42話　先生が、怒っている ページ42

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まただ。

また、嫌な夢を見た




悠仁の最期の夢





こればかり見るのは記憶がまだ最近のものだから
なのだと思う




けど、私の記憶はどこか飛んでいる

宿儺に身体ごと飛ばされたと思ったら、起きたら違う
場所で私は寝ていた

宿儺に吹っ飛ばされてから気絶をした
覚えはない

自分の身体なのに嫌な感じがする

モヤモヤとする





「A、目覚めはどう？？」

「…五条、先生…？」


当たり前のようにまた、私の部屋に
五条先生がいた
出張から帰ってきていた

いつもの五条先生なら、私はいつものように
冷たく何か言っていただろう

けど、今目の前にいる五条先生はいつもの
五条先生じゃない

怒っている、苛立っているように見えた



「ねえA、眼帯を外して宿儺を操ったこと
覚えてる？」


そんな記憶はない
知らない、分からない

私は素直に首を横に振った


「だろうね、恵から聞いた時にそうだろうと思った」
　

恵から…？
恵は、私の記憶にないものを見ていた…？





「良かった、もしまた僕との約束を破ったら
Aにも怒るところだったよ」

「…！」

言葉は、いつものように柔らかい
なのに何故か怖いと感じた

珍しく怒っているように見えた




「あれ、なんか怖がらせてる？
大丈夫、僕はAに怒ってないよ」

ぽん、ぽんと五条先生は私よりもとても
大きな手で気安く頭を触った


「本当ですか、それ」

「本当本当。僕が怒っている対象は上の連中だからね。怯えているAは珍しくて写真に撮りたいくらいだけど今はそういう時じゃないしね」

あ、いつもの五条先生だ…
こんな発言でそう思われるのはどうかと
思うけど


「…そういう時じゃなくても、やめてください」

「うーん、いつも以上に元気はないけど
ま、いっか話をしよう、A」

「は、はい…」

なんだろう、ずっと寝ていて起き上がったからなのか身体がまだ怠い

「あ、別に横になってていいよ」

私の身体の調子を察したのか五条先生は
ベッドの布団をめくり、シーツにぽんぽん、と
寝るようにとアクションをする




こんなところで見栄を張ったって仕方ない
今は、五条先生の"話"を聞く

きっとその話の中身は私にとってかなり重要な
話にちがいない



「…お言葉に甘えさせていただきます」

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