5話 呪いよりも怖いもの ページ5
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「俺は虎杖悠仁。よろしくな」
虎杖…確か五条さんが宿儺の器、だとか
話していたあの虎杖?
…確かに呪いの気配は感じる。
友好的だし、あまり態度を悪くする必要は
ないと思った。
「透見A…はじめまして」
"よろしく"はしない。
だって私は虎杖悠仁とは今後関わることはない。
「すきみ…?どういう字なんだ?」
「透明人間の透に見る、で透見。」
「透明人間?なんか独特な説明だなー」
「…で、なんなの?正門にいる男女二人組といい、
裏門にいるあなたといい。」
"独特な説明"というのは無視した。
悪かったわね独特で。私にとって透明人間は
身近なものだから仕方ないでしょ。
と、言いたいところだけどそれは心の中にしまっておいた
説明しなくても何しに来たのかは想像つく
「あーいや、五条先生が今日出張で来れないって
言うから代わりに俺たちが透見を転入勧誘しに来た
んだよ」
やっぱり…
来ないって言うのは、五条さんが来ないっていう
意味で代わりに教え子連れてきますってことか…
なんでそこまでして私に構うのだろう。
確かに、私の術式は使い勝手がいいかもしれない。
けど、無敵なわけじゃない。
弱点だってある。
それに____
「誰が来ようと答えは一緒だと何度も言ったんだけど…ここまで来るの面倒でしょ、早く帰ったら?」
「なんでそんなに転入したくないんだ?
だって透見も見えるんだろ?」
「見えるし術式も使えるけど」
二つ目の質問だけ答えた。
虎杖悠仁が質問した一つ目は、間違っている。
「術師になることで呪いを見たり、悲惨な現場を見ることが怖かったり嫌だとか?」
"呪いが怖い、悲惨な現場を見ることが嫌"
それは違う。
「呪いとかより私は、私と同じ人間が一番怖いけど」
人間の負の感情から生まれた呪いよりも、
人間そのものの方が私は怖い。
「もういいでしょ、私は早く帰りたいの。」
さっき校門にいた二人が来る前に帰ろうと思い、
虎杖悠仁の横を通り過ぎようとする。
「虎杖!」
「なに逃そうとしてんの!捕まえろ!」
捕まえろって、なに。
なんでそこまでして____
「え⁈あ、ああ!」
虎杖悠仁に右手首を掴まれた。
反対の手で振り払おうにも、掴まれた右手首に
力を入れられすぎてできない。
「っ⁉ ちょ、痛いんだけど‼逃げないから離してよ‼」
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えむむ(プロフ) - あいりさん» あいりさんはじめまして!コメントありがとうございます!!そう言って頂けるととても嬉しいです!頑張ります! (2020年11月28日 21時) (レス) id: 2134a4f440 (このIDを非表示/違反報告)
えむむ(プロフ) - さわりにゃんこさん» さわりにゃんこさんコメントありがとうございます!!本当ですか!嬉しいです、、、そうですね!私も一年ズ、二年ズに夢主を絡ませたいです! (2020年11月28日 21時) (レス) id: 2134a4f440 (このIDを非表示/違反報告)
えむむ(プロフ) - シノンさん» シノンさんコメントありがとうございます!そう言って頂けるとモチベが上がります!更新頑張ります! (2020年11月28日 21時) (レス) id: 2134a4f440 (このIDを非表示/違反報告)
あいり(プロフ) - 初めまして!いつも通知がきて嬉しく読んでます!!勧誘成功してからのお話もとっても読みたいです!! (2020年11月28日 18時) (レス) id: 209cc63d47 (このIDを非表示/違反報告)
さわりにゃんこ(プロフ) - いつも通知が来るたびワクワクしながら読んでます。続編は読んでみたいですね!五条先生との絡みもですが1年ズ以外にも2年ズとかとの絡みも気になるので! (2020年11月28日 18時) (レス) id: a346737382 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:えむむ | 作者ホームページ:http://uranai
作成日時:2020年11月23日 19時