浅野学秀の幼馴染みは３年Ｅ組！！ Part６ (ページ44)

今日:13 hit、昨日:4 hit、合計:459,725 hit

・ページ44

渚side

期末の後は、ほどなく１学期の終業式。

けど僕等には、やるべきことが残っている。

「おお～、やっと来たぜ。
生徒会長サマがよ。」

寺坂君の言葉で、僕達Ｅ組は生徒会長の
浅野君の方を見た。

「何か用かな。式の準備でＥ組に構う
暇なんて無いけど。」

そういって、僕達の間を歩いて行こうとする
浅野君。

副会長の（人２）は、浅野君の隣で
黙っている。

「おーう、待て待て。
何か忘れてんじゃねーのか？」

と、浅野君の肩を掴む寺坂君。

「浅野。賭けてたよな。
５教科を多く取ったクラスがひとつ要求
できるって。」

磯貝君が浅野君の眼の前に立って言った。

「要求はさっきメールで送信したけど、
あれで構わないな？」

その言葉に、五英傑のうちの誰かが
「くっ…」と声をもらした。

「５教科の賭けを持ち出したのは
てめーらだ。
まさか今さら冗談とか言わねーよな。

何ならよ、５教科の中に家庭科とか
入れてもいいぜ。
それでも勝つけどな。ヘッヘッヘッ。」

と、笑う寺坂組の４人。

そしたら、浅野君は（人２）さんに
何かを耳打ちして、去って行った。

去って行った浅野君を呆然と見送るも、
しばらくしたら、（人２）の顔には
笑顔が広がっていた。

え？浅野君何言ったの！？

「（人２）、何言われたんだよ。」

千葉君が聞いた。

そしたら、（人２）は微笑んで言った。

「『僕の負けだ。けど、次は勝つ。』って。
初めて、学秀に言われた。」

…それって！！

皆の顔も驚きで染まる。

「うん。Ｅ組にいて良いってこと。
やったね♪」

と言った（人２）の顔はいつになく
満足気で、安心していた。

そして、そんな（人２）の頭を千葉君は
ポンポン、と撫でてた。

そしたら、（人２）は千葉君を見上げて
ニシシ、と笑っていた。

うん、ここまでは微笑ましい幼馴染みだ。

けど_____。

((カルマがいつになく怖い！！))

と、カルマ君の顔を見た人は全員思った。

早く告白すれば良いのに…。

と、思いつつ。