キスをした日11 -遊園地-(夢主) ページ34
*
「すごい、綺麗だね……」
「あ、ああ…」
「あ、あそこ、私たちがさっき行ったとこだよ。あんなに小さい…」
「ああ…」
「…海藤くん？」
「…へ？」
「どうしたの？さっきからぼーっとして…」
「い、いや！なんでもない、なんでもないぞ！」
なんでもない割には、さっきからずっと生返事だ。観覧車、楽しくなかったかな…それとも、何か考えごと？
でも、今はせっかく2人きりなんだし、ちゃんと伝えたいこと、伝えておこう…。
「…海藤くん」
「な、なんだ？」
「今日、本当に楽しかった。誘ってくれてありがとう。
海藤くんからデートに誘ってくれるなんて思ってなかったから、すごく嬉しかった」
「！！…あ、ああ…」
海藤くん、耳まで真っ赤だ。
「俺、も…楽しかった」
「！」
「誘う時…すごい緊張したけど、誘ってよかったなと思うし、今日…Aの優しいところとか、その…か、可愛い、ところとか、たくさん見られたし…」
「そ、そっか…」
私も、顔が熱くなってくる。
「…だから、改めて言わせてくれ」
海藤くんが私の肩を掴む。その距離に、ドクンと胸が高鳴った。
「A、俺は…お前が好きだ。だから、その…」
「…うん。私も、大好きだよ」
「！…ありがとう」
海藤くんの顔が近づく。私はそっと目を閉じた。
ゴンドラがキィキィと音を鳴らす。
ちょうど、頂上に着く頃だった。
私たちは夕陽の下、唇を重ねた。
***
「瞬、どうだった？」
「ふっ…亜蓮か。あのようなミッション、この漆黒の翼の手にかかれば、赤子の手をひねるより造作もないこと…」
「てことは…成功したんだな」
「ああ。協力感謝する」
「…で、どうだったんだよ」
「？…何が」
「だから……キスだよ、キス」
「…へ！？あ、亜蓮、何を…」
「動揺しすぎ。したんだろ？どうだったんだよ」
「い、いや、ていうか亜蓮、ここ、教室だから…」
「だからなんだよ、教室じゃ言えないようなことまでしたのか？」
「な……！？！？」
教室では、海藤くんと窪谷須くんがいつものように楽しそうに話している。
あ、海藤くんが真っ赤になってる。またからかわれてるのかな？
…ふふ、相変わらず仲良しだな。
私はそう思いながら、手元のノートを開いた。
Fin*
隠し事がバレた日1(海藤)→←キスをした日10 -遊園地-(夢主)
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レナ(プロフ) - 玲楓(れいふう)さん» 他の作品も見てくださっているんですか…！？！？すごく嬉しいです！！しかも何回も…！？嬉しすぎて爆発しそうです。ありがとうございます！！今後も更新頑張りますね！！！ (2020年4月1日 23時) (
レス) id: 2e745625de (このIDを非表示/違反報告)
玲楓(れいふう)(プロフ) - 夢主ちゃん…頑張ってゴールインしてくれよ…？レナさんの斉木関連色々見てるんですけど、どれも好きなストーリー構成、設定なので何回も読ませてもらってます！更新頑張ってください！ (2020年4月1日 21時) (レス) id: 72a1756524 (このIDを非表示/違反報告)
レナ(プロフ) - あさん» ありがとうございます！！海藤くんの可愛さを表現できるようにもっと頑張りますね！！ (2020年3月16日 2時) (レス) id: 2e745625de (このIDを非表示/違反報告)
あ - 海藤かわいいなオイ頑張ってください！ (2020年3月15日 15時) (レス) id: cb5c8f8549 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：レナ | 作成日時：2020年2月27日 2時
