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20-相応しい相手(夢主) ページ21

*



「僕のフィアンセに、何か用?」


頭上から、聞き慣れた声が響く。
俯いていた顔を上げると、そこには空助さんがいた。


「く、空助様!な、なんでもないのよ、ただ、少しお話をしようと…」

「…へぇ?そうなんだ?
ま、いいけど。僕も少しこの子と話があるから、借りてもいい?」

「も、もちろんですわ!」


女性達はそう言ったあと、そそくさと会場に戻っていった。


「く、空助さ…」

「…行くよ」


空助さんは私の手を取り、会場から離れていく。掴む手が少し強くて、痛い…

そのまま、会場であるホテルのスイートルームに連れていかれた。
扉を閉めると、空助さんが大きく溜息をつく。


「………あの」

「…なに」


少し、不機嫌そうな声。
空助さんにしては珍しい。

でも………これはちゃんと、伝えなくちゃいけない


「私…その、やっぱり……婚約者って嘘をつくの、やめたいです」

「…言われたこと、気にしてるの」

「……全部、正しいな、って。私、綺麗じゃないし、空助さんのこと、そんなに知ってるわけじゃないし…」


空助さんが、再び大きな溜息をつく。


「少し目を離した隙に……まぁ、止められなかった僕も悪いか……」


空助さんが何か小さい声で呟く。

呆れられた、のかな……


「…それで?自分じゃ見合わないから、婚約者をやめたいって?」

「…そう、です」


空助さんには、悪いと思う。
でも…こんな気持ちで、婚約者と偽って、彼の隣に立つことなんてできない。


「…関係ないよ」

「…え?」

「見合う見合わないじゃない。僕が君を選んだんだ。…それじゃダメなの?」

「それは…嬉しい、ですけど……
私は、空助さんの恋人ではないし、ましてや、婚約者でもない。そんな私より、ちゃんと好きな人を隣に選んで、紹介するべきです」



*

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設定タグ:斉木楠雄のΨ難 , 斉木空助 , 夢小説   
作品ジャンル:恋愛
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レナ(プロフ) - いろはさん» 最高の作品だなんて、嬉しい…!!空助さん良いですよね…!空助の可愛さとかかっこよさを上手く表現出来ていたなら良かったです…(*´ω`*) (2020年10月14日 21時) (レス) id: 2e745625de (このIDを非表示/違反報告)
いろは - 空助めっちゃ好き...!可愛くてかっこよくて、最高の作品ですッッッッッ (2020年9月26日 13時) (レス) id: 783a9cd7e8 (このIDを非表示/違反報告)
レナ(プロフ) - アイスあるさん» ありがとうございます!!嬉しいです!頑張りますね!! (2020年4月30日 9時) (レス) id: 2e745625de (このIDを非表示/違反報告)
アイスある - 面白いです!更新頑張ってください!! (2020年4月29日 16時) (レス) id: 38b2fa8d4e (このIDを非表示/違反報告)
レナ(プロフ) - 玲楓(れいふう)さん» 空助さん推しだったんですね…!!期待通りのものが作れるか不安ですが、頑張りますね!!! (2020年4月15日 15時) (レス) id: 2e745625de (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:レナ | 作成日時:2020年4月14日 5時

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