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19-嫉妬(夢主) ページ20

*



「…へぇ…貴女が、」

「たいしたことないわね」


女性達が品定めするように私を見たあと、軽く鼻で笑った。

……あの、全部聞こえてるんですけど……

日本人だから、わからないとでも思っているのだろうか。それともわざとなのか…


「…少し、あちらで話がしたいのだけれど、よろしいかしら?」


私は、あまり話はしたくないのだけれど…威圧感がすごいし、断れない雰囲気だな…


「…はい」


会場であるホールから少し外れ、彼女たちに案内されるまま、階段の影まで連れてこられた。


「あなた、調子に乗ってるんではなくて?」

「えっ…」


開口一番、そんなことを言われ、戸惑う。


「空助様のフィアンセだからって、自惚れないことね。あの人は自分以外のことなんて、なんとも思っていないのよ?」


あぁ……それは、存じております……


「それにしても…どうしてこんなちんちくりんを選んだのかしら。」

「本当よね……空助様を愛する気持ちも、気品も、私達の方が数段上だわ」

「………」

「…なんとか言ったらどうなの」

「…あぁ、何を言っているのか分からないのかしら?少し勉強したようだけれど…まだ喋りもたどたどしいものね?」


何を言われているのかは、だいたいわかる。けれど……返す言葉が見つからなかった。

…この人たちの言っていることは、正しい。
見た目だって、気品だって、私がこの人たちに勝てていることは何一つない。

空助さんのことも…私は、日本での彼しか知らないし、海外でどんな風に生活していたのか、どう振舞っていたのか、何も知らない。

そんな私が…空助さんのことを誰よりも、彼女たちよりも愛している、なんて言えない。

あぁ…なんて惨めなんだろう。

私は、空助さんにフィアンセだと紹介されて、舞い上がっていた。ただのカモフラージュでしかないのに。

…この人たちの、言う通りだ。

じわりと涙が滲んできた。

…ダメだ。ここで泣いてしまっては。我慢を、しないと……



*

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設定タグ:斉木楠雄のΨ難 , 斉木空助 , 夢小説   
作品ジャンル:恋愛
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レナ(プロフ) - いろはさん» 最高の作品だなんて、嬉しい…!!空助さん良いですよね…!空助の可愛さとかかっこよさを上手く表現出来ていたなら良かったです…(*´ω`*) (2020年10月14日 21時) (レス) id: 2e745625de (このIDを非表示/違反報告)
いろは - 空助めっちゃ好き...!可愛くてかっこよくて、最高の作品ですッッッッッ (2020年9月26日 13時) (レス) id: 783a9cd7e8 (このIDを非表示/違反報告)
レナ(プロフ) - アイスあるさん» ありがとうございます!!嬉しいです!頑張りますね!! (2020年4月30日 9時) (レス) id: 2e745625de (このIDを非表示/違反報告)
アイスある - 面白いです!更新頑張ってください!! (2020年4月29日 16時) (レス) id: 38b2fa8d4e (このIDを非表示/違反報告)
レナ(プロフ) - 玲楓(れいふう)さん» 空助さん推しだったんですね…!!期待通りのものが作れるか不安ですが、頑張りますね!!! (2020年4月15日 15時) (レス) id: 2e745625de (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:レナ | 作成日時:2020年4月14日 5時

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