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中途半端にはだけたシャツを脱いだ彼は、次はベルトに手を掛けた。
『おっと、』
思わず扉に手をかけた。
このままだといずれ見てはいけないものを見てしまう気がして。
しかし彼の手元は眠気と酔いからか中々外れなくて、
カチャカチャと金属音だけが響いていた。
岸「うぅ、Aさん…」
『えぇ、』
眉を下げクリクリとした目で私を見る彼。
かっ、かわいい……。
仕方なくベルトを外すのを手伝ってあげた。
だけどベルトを外した途端、
すぐにまた脱ごうとするから、あわあわと急いで脱衣場を出た。
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バタンと扉が閉まると、どっと疲れが押し寄せて来て、
私はそこに寄りかかるようにして座り込んだ。
『本当に、岸くん…？』
今のように大人しくとろんとした目でこちらを見る彼と、
少し抜けていて楽しそうに話す普段の彼は全く別人で、
にしてもさっきの岸くん、可愛いかったなぁ…。
あの顔にあの身体はギャップ以外の何ものでも無くて、私をドキドキさせるには十分だった。
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それから1人でお笑い番組を見ていれば、
がちゃりと扉が開き、岸くんがひょこっと顔だけ出すと、ほわほわした柔らかい声で私を呼んだ。
岸「Aさーん……」
『んー？』
岸「着替えがないですー…」
『あっ、そうだ、ごめん！！！』
急いでタンスから岸くんが着られそうな服を探す。
なるべく大きいものを選んで脱衣場から顔を出す彼に差し出した。
服を渡すのに近づいたせいで、扉の隙間から見える岸くんのパンイチ姿が視界に入ってしまった。
『ご、ごめんね？』
岸「いや、僕の方こそありがと、ございます、っす…」
すでに限界なのか、言葉が途切れ途切れだ。
渡された服になんとか着替えた彼は、
ぺちぺちと音を立てながら私の方へ歩いてくる。
目が開いていないせいで、ふらふらと足取りが不安定で
そのうちどこかにぶつかってしまいそうだった。
私はお風呂上がってからまた飲むつもりだったけど、
すぐにでも寝てしまいそうな彼を見たらその予定は薄れていった。
…眠そうだし、もう寝かせてあげよう。
まだおぼつかない足取りの彼の手を取って、ベッドまで案内した。
岸「ん、」
彼は横になると、すぐに眠りに落ちた。
彼の幼くなった寝顔を目に焼き付けて、私は部屋を出た。
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はる - とても面白くて一気読みしていました！続きが気になるので、宜しければパスワードを教えて頂きたいです。よろしくお願いいたします！ (2021年6月24日 1時) (
レス) id: 8cb2e2585a (このIDを非表示/違反報告)
まる(プロフ) - 『殻を知らない蛇は』を読んで、とても面白いなと思ったのでこちらの作品も読ませていただきました！続きが気になるのでパスワードを教えていただきたいです。よろしくお願いします！ (2021年6月22日 21時) (レス) id: 22c18f65d8 (このIDを非表示/違反報告)
sweetlarme(プロフ) - Rieさんのお話どんどん続きが気になって一気読みしちゃいます。続きが読みたいので、良ければパスワードを教えていただきたいです。よろしくお願いします。 (2021年6月3日 23時) (レス) id: cc4072ce2b (このIDを非表示/違反報告)
かに(プロフ) - パスワード教えていただきたいです！ (2021年6月2日 19時) (レス) id: 0501681899 (このIDを非表示/違反報告)
An(プロフ) - Rieさんの世界感とっても好きです。宜しければパスワード教えて頂きたいです。続きがとても気になってます、、 (2021年6月2日 18時) (レス) id: 9f0db7920c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Rie
| 作成日時：2020年1月17日 0時
