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ここのコピー機の使い方を簡単に彼に教えて実際にコピーして貰っている。
終わるまで多少時間がかかるので岸くんと話していた。
岸「先輩の名前ってなんですか?」
『AAだよ』
岸「じゃあ、Aさんって呼んでもいいっすか?」
周りの人にはいつもはAさんとかだから、
年下の子に名前で呼ばれるの何か変な感じだな。
年下に名前で呼ばれるのはあまり好きではないけど
岸くんならいっか。と謎の緩さが私を許した。
岸「あ、Aさん」
『なに?』
岸「コピー紙無くなっちゃいました…」
『分かった、私持ってくるからちょっと待ってて』
岸「はいっ」
コピー紙を持ってこようとストックされている棚に行くがそこには何も無かった。
誰かが使うだけ使って補充しなかったんだな。
そうとなれば倉庫から持ってくるしかない。
めんどくさいなぁ……。
使ったら補充でしょ!
基本中の基本だわ。
誰かも分からない相手に心の中で愚痴を零す。
コピー紙を積んだ荷台をゴロゴロと鳴らして岸くんの元へ向かう。
岸「Aさん遅かったっすね、』
『あー、いつもストックが置いてある棚に補充されてなくて』
岸「言ってくれれば俺も手伝ったのに…」
『大丈夫だよ、ありがとう岸くん』
頼られなかったからなのか、少しシュンとしてしまった彼の頭をわしゃわしゃと撫でてみる。
岸「っ、」
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廉「……お前ら何してんの?」
振り向くと何枚も重なった書類を持つ廉と磯辺さんが立っていた。
『あ、廉達もここ使う?』
廉「そうだけど、何してん」
『うーん…』
離すタイミングを失ってしまって未だに彼の頭に置かれた私の手。
少し考えて彼の頭をポンポンと2回叩いた。
『……猿と、戯れ?』
廉「……猿ならええけど」
岸「さ、猿じゃないっス!!!岸です!!!き、し!!」
私のボケにすかさずツッコミを入れる岸くん
思わず廉も笑ってしまい和やかになった空気に私は何故かほっとした。
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___prrrrrr…
岸「あれ、電話鳴ってますよ」
『……あぁ、大丈夫』
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岸「………。」
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はる - とても面白くて一気読みしていました!続きが気になるので、宜しければパスワードを教えて頂きたいです。よろしくお願いいたします! (2021年6月24日 1時) (レス) id: 8cb2e2585a (このIDを非表示/違反報告)
まる(プロフ) - 『殻を知らない蛇は』を読んで、とても面白いなと思ったのでこちらの作品も読ませていただきました!続きが気になるのでパスワードを教えていただきたいです。よろしくお願いします! (2021年6月22日 21時) (レス) id: 22c18f65d8 (このIDを非表示/違反報告)
sweetlarme(プロフ) - Rieさんのお話どんどん続きが気になって一気読みしちゃいます。続きが読みたいので、良ければパスワードを教えていただきたいです。よろしくお願いします。 (2021年6月3日 23時) (レス) id: cc4072ce2b (このIDを非表示/違反報告)
かに(プロフ) - パスワード教えていただきたいです! (2021年6月2日 19時) (レス) id: 0501681899 (このIDを非表示/違反報告)
An(プロフ) - Rieさんの世界感とっても好きです。宜しければパスワード教えて頂きたいです。続きがとても気になってます、、 (2021年6月2日 18時) (レス) id: 9f0db7920c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:Rie | 作成日時:2020年1月17日 0時