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見覚えのない天井に
やたら肌触りのいいシーツ
たくさんの建物が見える大きな窓
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………………どこ?
『……はっ!』
まさかと思い自分が服を着ているか確認する。
…………はぁ、良かった。
過ちを犯してしまったわけではないみたい。
この歳になっても未だ処i女である私。
こんなことで人生に一度の初体験を失いたくない。
安心してふぅ、と肩を撫で下ろした。
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「別に、貧乳なんか襲わんわ」
突然聞こえた声の方に顔を向けると
スウェットにTシャツとラフな格好をした廉がいた。
『え、何で廉がいるの?』
はぁ?と言いたそうな顔で私を見る。
廉「あーーーー歓迎会で酒飲み始めたと思ったらベロベロになって俺が帰るゆーても後輩の岸にやだーーーなんて言って抱き着いてフラフラな酔っ払いを連れてやっと家に着いたと思ったら鍵が見つからんわ家の外に置いて行っても良かったけど優しい優しい俺はしゃーないと思って俺んちに連れてきてやって起きたと思ったら襲ったとか勘違いされるわお前どうなってん?」
『………すみませんでした』
廉「ったく、酒も程々にしろよな」
『はい……てか、ここって?』
廉「俺の家ですけど?」
キョトンとした顔で言う彼。
……え、ここ。廉の家なの?
私はバッと布団を捲りドタドタとリビングに向かう。
後ろからおい!どこ行くんや!なんて叫び声が聞こえるけどそれどころではない。
バンッと扉を開ければ黒と白が基調とされたシンプル部屋があった。
そして何故か壁ではなく、外が見える。
『と、東京たわー……』
廉「はぁっはぁっ……なんやねん、
急に走り出したと思ったら東京タワーって、」
『ねぇなんで言ってくれなかったの!!
こんな広くて高いところ住んでるとか!!』
廉「別に言うほどでもないやろ」
『は?廉さんは庶民をおちょくってるんですか?
廉さんは金持ちかなんかですか?』
彼はバツが悪そうに目線を逸らして言った。
廉「…親が政治家で無駄に広い部屋に住まわされてるだけ、
……って、おい!!!!」
『えー!!!!凄い!!!めっちゃ高い!!』
廉「ほんっと騒がしいわ、」
廉の声をよそに私は見た事ない景色に釘付けになっていた。
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はる - とても面白くて一気読みしていました!続きが気になるので、宜しければパスワードを教えて頂きたいです。よろしくお願いいたします! (2021年6月24日 1時) (レス) id: 8cb2e2585a (このIDを非表示/違反報告)
まる(プロフ) - 『殻を知らない蛇は』を読んで、とても面白いなと思ったのでこちらの作品も読ませていただきました!続きが気になるのでパスワードを教えていただきたいです。よろしくお願いします! (2021年6月22日 21時) (レス) id: 22c18f65d8 (このIDを非表示/違反報告)
sweetlarme(プロフ) - Rieさんのお話どんどん続きが気になって一気読みしちゃいます。続きが読みたいので、良ければパスワードを教えていただきたいです。よろしくお願いします。 (2021年6月3日 23時) (レス) id: cc4072ce2b (このIDを非表示/違反報告)
かに(プロフ) - パスワード教えていただきたいです! (2021年6月2日 19時) (レス) id: 0501681899 (このIDを非表示/違反報告)
An(プロフ) - Rieさんの世界感とっても好きです。宜しければパスワード教えて頂きたいです。続きがとても気になってます、、 (2021年6月2日 18時) (レス) id: 9f0db7920c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:Rie | 作成日時:2020年1月17日 0時