鏡音レンが貴方の6倍大好きですが何か？(^ω^ )

鬱？〜レンside〜 ページ35

「…」


「あのっ…Aっ…」


Aはただひらすら涙を流す。
でもそれを拭うことはせず、無表情に俺をみつめていた。


「どうした…んだよ…Aっ…Aっ…！」


何度名前を呼んで肩をゆすっても、Aは返事をするどころか表情ひとつ変えなかった。


「Aっ…」


「…」


俺が代わりに涙を拭うと、Aはぴくっと動いた。
それと同時に涙が止まり、ゆっくりとこちらに手を延ばした。


「…」


そのまま俺の手を握り、くいっとひっぱった。


「A…なにが言いたい？」


「…」

俺が顔を覗き込むと、Aは握った手をふっと離して下を向いてしまった。


ーーーーーーー


それから。


Aの母さんから色々な話を聞いた。


ストレスがAに負担をかけ、変えてしまったこと。

これからもAと仲良くしてほしいということ。

そして…


転校を考えている、ということ。


初めて聞いた時は泣きそうになった。
でもAの安全のためなら、普通はそうするだろうと思った。


リンに話すと、ただ涙を流して声をあげていた。
ミクオはいままでにみたことがないような表情で驚いていた。


…こうして


闇との戦いが始まった。

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