Hello (ページ6)

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扉を開けて聞こえてきた声の持ち主は、

エプロン姿の少し明るいブルーの髪が似合う先輩。

「いらっしゃい」

「こんにちは」

「今日はふたり？」

「そうですそうです」

「カウンターで大丈夫？」

' こちらどうぞ〜 ' と案内してくれて、

私とソラはカウンター席についた。

今日はお昼を取ってしまったのでスイーツと飲み物だけ。

' お待たせ〜 ' と言って私たちが頼んだものと、

オムライスを片手に登場した先輩。

「 ...もう上がりだから一緒に食べていい？」

「もちろんです」

私とソラはスイーツを、

先輩は賄いのオムライスを食べながら

軽く自己紹介をした。

「彫塑科1年ソラです！」

「デザイン科1年のAです」

「食品栄養学科2年マークです、よろしくね」

食品栄養学科... 食事のバランス良さそう。

それが第一印象だった。

それからいろいろな話をしてわかったこと、

マーク先輩と音楽の趣味が合うこと。

食事の好みも合うこと。

休みの日の過ごし方も似ていること。

私とソラは唯一、音楽の好みだけは合わなかったので

同士を見つけられて嬉しい。

ゆっくりと話しながら食べていると

マーク先輩が ' 学校に行かなきゃだから ' と言って

またもやスマートに私たちのお代も払って

学校へ行ってしまった。

「カナダの人ってジェントルマンなの？」

「カナダの人と関わったことないよ」

「そうだよねㅋㅋ 」

「てか、Aこのあと講義ある？」

「ないよ」

「じゃあ今日お泊まりしよう」

「急に？」

「予定あった？」

「明日、お昼くらいから作業しに学校行っていいなら... 」

思うように作業が進まない私を気遣って

お泊まりの提案をしてくれたソラ。

彼氏が出来ても、旦那さんが出来ても

この子とは一生親友で居ようと思った。
　
　
　