3 ページ7
岸side
颯「なに？」
二人の前にしゃがみ、くしゃくしゃになった紙を広げて見せる。
岸「これ、ゴミ袋の中に入ってたけど、さっき捨てた？」
そう聞くと、百花が頷いた。
岸「何で捨てたんだよ。これ、必要なものなんだぞ？」
勝手に捨てたことに腹が立ち、少し怒り口調に。
百花「だってあそこにおいてあったから···」
そう言って寝室を指差す百花。
岸「だからといって捨てていいわけじゃないんだよ。これは必要なものなの。ここに『重要』って書いてあるだろ？」
紙の右上に書いてある『重要』という文字を指差す。
百花「だってよめないもん」
岸「はぁ···。とにかく、これは必要なものなの！勝手に捨てるな！」
声を荒げて怒ってしまった。
百花「なんでおこるの？パパのためにおそうじしたのに」
岸「お掃除してくれたのはありがとうだよ？でも俺が言ってるのは、仕事に必要なものを勝手に捨てるなって言ってるの」
百花「だってわかんなかったもん」
岸「分かんなかったら尚更捨てるなよ！もうほんとお願いだから、勝手なことするなよ···」
そう吐き捨てたあと、すぐハッとなって百花の顔を見ると···
百花「ｸﾞｽｯ···」
百花の目からは涙が出てた。
言い過ぎたとすぐ気づき、謝ろうとした。
でも···
百花「ｸﾞｽｯ···もういい！パパなんかだいっきらい！」
颯「あっ、ももかちゃんっ」
百花は颯の手を握り、一緒にリビングを出ていってしまった。
階段を登る音が聞こえる。
岸「はぁ···」
言ってはいけないことを言ってしまった。
今、気づいた。
しばらくして、俺は2階に上がった。
さっき階段を登る音が聞こえたから二階のどこかにいるんだろう。
一つ一つの部屋のドアを開き、結花の部屋のドアを開けたところで、双子を見つけた。
岸「百花···」
百花は、部屋の真ん中でドアに背中を向けて体育座りで泣いてて、そんな百花を隣で颯が頭を撫でて慰めてた。
岸「百花」
百花に声をかけた。
岸「百花、ごめん。パパと話そ？」
百花「ｸﾞｽｯ···いやだもん、でてって···」
岸「けど···」
百花「ｸﾞｽｯ···いやだいやだいやだ！」
百花は首をブルブル振って拒否する。
···仕方ない。
俺は力が抜けたように部屋を出て、ドアを静かに閉めた。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 86人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「King&Prince」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
このみ(プロフ) - おんぷさん» いいお名前です！どっちかのお名前を使わせていただきますね！ (2022年5月23日 3時) (
レス) id: 431cff37e1 (このIDを非表示/違反報告)
おんぷ - 夢咲は ゆめを咲かせてこちらも道が彩られるようにって感じで 翔太君は前夢がしっかりしてたから子どもも夢花ちゃんと一緒で悩んでもちゃんと自分で決められるように (2022年5月22日 23時) (レス) id: 35ce01de37 (このIDを非表示/違反報告)
おんぷ - あの、夢花ちゃんの子の名前決まってますか？ 決まってたらいいんですが、男の子なら 翔太くんから取って翔斗 しょうと 女の子なら夢花ちゃんと同じ夢って字を入れた夢咲 ゆめさ はどうですか？ 由来は翔斗は 夢まで駆け上がって道を見つける。 (2022年5月22日 23時) (レス) @page1 id: 35ce01de37 (このIDを非表示/違反報告)
このみ(プロフ) - 岸くん推しさん» リクエストありがとうございます！書いてみますね！ (2022年5月22日 20時) (レス) id: 431cff37e1 (このIDを非表示/違反報告)
このみ(プロフ) - おんぷさん» リクエストありがとうございます！どっちかで書いてみますね！ (2022年5月22日 20時) (レス) id: 431cff37e1 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：このみ | 作成日時：2022年5月17日 6時
