34 ページ34
『あの頃と俺の気持ちは何も変わってない』
むしろ会えない時間に君の存在を再確認して想いは募っていくばかりだった。
じっと話を聞いている彼女の目に涙が浮かんでいる。
でも反らそうとはしなくて、僕も彼女を見つめた。
気持ちを込めて。
『A、愛してる』
『ユノ...』
途端にポロポロと涙がAの頬を伝って落ちる。
だけど彼女は拭おうとせず、僕に両手を預けたまま。
『ユノ...私っ』
『うん』
僕はゆっくり手をはなして彼女の頬に手をやった。
指先で拭っても拭っても涙はこぼれ落ちる。
ずっとこうして涙を拭いてあげたかった。
『あのねっ...』
『うん』
しゃくりあげながら必死で言葉を紡ぐAに愛しさが溢れそうになった時、
『ユノ、私もっ...愛してる』
以前には何回かしか言ってくれなかった言葉を口にした。
『Aっ』
僕も涙が滲んだ。
もう絶対に離さない。
『でもっ』
語気を強めた彼女に抱き締めようとしていた手を止めた。
言いたいことは分かってる。
『ウジンさんにはきちんと俺が話すから。心配するな』
『...うん』
彼女が頷くのを確認して今度こそ抱き締めた。
ウジンさんにどう話すかなんてもう考えない。
彼には悪いけど、包み隠さず話して許してもらうしかない。
僕たちは愛し合っている。
今日このまま彼の帰りを待とう。
また一人で考えてしまって良くないなと思い口を開こうとしたら、インターホンがなった。
ビクリと震えたA。
『大丈夫だから』
彼女の瞳はユラユラ揺れている。
『俺が出ようか？』
そう言うとすっと僕から離れ、モニターを確認した。
『チャンミン？』
『え？』
そこにはチャンミンの姿。
コンビニ行くとか言って本当に別れたけど、心配してくれたんだな。
その気持ちが嬉しかった。
チャンミンには本当に助けられている。
仕事ではもちろん、今回はAとのことで。
チャンミンがいなかったら彼女の口から愛してるなんて聞けなかったに違いない。
『...』
情けない顔でドアを開けたチャンミン。
その目は僕たちが上手くいったかどうかを判断するかのように動いている。
『チャンミン、ありがとう』
だから彼女を引き寄せてチャンミンに笑みを向けた。
『...まだ笑顔になるのは早いですよ』
ほっとした顔をしたくせにそんなことを言う。
でもそれは間違ってはない。
『二人に話しておきたいことがあります』
そう言うチャンミンと三人でソファに座った。
ここから思わぬ展開となった。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 406人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「東方神起」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
れさ(プロフ) - かえるさん» こちらこそ、コメントありがとうです(*^^*)何だかユノ妄想が停滞気味なので嬉しかったです♪ (2015年3月31日 18時) (
レス) id: a69c31a826 (このIDを非表示/違反報告)
かえる(プロフ) - ないのですね(T△T)了解しました(T＿T)ゞお返事どうもありがとうです♪ (2015年3月31日 7時) (レス) id: 27264d4f57 (このIDを非表示/違反報告)
れさ(プロフ) - かえるさん» かえるさん！こっちも覗いてくれたんですね(^^)ありがとうございます！ユノも“私”もキャラが定まってないのでもうチャミさん頼りに(>_<)なのでおまけはないです...すみません(T-T) (2015年3月30日 22時) (レス) id: a69c31a826 (このIDを非表示/違反報告)
かえる(プロフ) - あぁ…終わってしまった(ToT)ヤキモチのユノ、可愛いですね♪チャンミンもいい仕事してくれます♪もう『おまけ』ないですか？ (2015年3月30日 17時) (レス) id: 27264d4f57 (このIDを非表示/違反報告)
れさ(プロフ) - ほし☆いちさん» 顎クイにおでこにおいで。やって欲しいことを詰めてみた(^^;今はこのくらいソフトな気分(*´-`) (2015年3月18日 21時) (レス) id: a69c31a826 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：れさ
| 作成日時：2015年2月28日 1時
