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episode19 ページ19

「現実感失調症…?」

「なんて言うのかな…あっ景色が色褪せて見える」

「…そんなのあるんだ」

「俺も病院で言われたときびっくりした」

伊野尾くんが少し笑いながら話すのが気になった

頑張って大丈夫にみせてる気がして

「伊野尾くん…?」

「俺、言うのが怖くて黙ってた。ごめん」

いつも通りヘラヘラ笑って

「伊野尾くん!!」

「た…かき?」

「無理しないでよ。つらいときはつらいって言いなよ!それじゃあなんも伝わんないよ!助けてって言いなよ…」

何で俺が泣いてるんだ

伊野尾くんが下を向いた

「……て」

「え…?」

「助けて…」

伊野尾くんが俺に抱きついてきた

「つらいよ…ずっとつらかった」

「伊野尾…」

「頼ってよ。俺も薮くんのことも」

「一応年上なんだぞ(笑)」

「月だけだけどね?」

伊野尾くんは俺の首筋に顔を埋めてる

「ありがと…」

ぼそっと聞こえたその言葉が

俺にとっては伊野尾くんの役に立てた気がして

嬉しかった

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作者名: | 作成日時:2022年9月23日 7時

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