何者なのか。 ページ14
*
食堂に入ればマルコと5番隊隊長"花剣のビスタ"、16番隊隊長イゾウ、サッチの姿があった。
酌を交わす3人の横でサッチは酔いつぶれている様子である。
｢ビックリしたぁ、なんだAかよい……まだ起きてたのかい？｣
｢いや、喉乾いて起きた。てか、そんなに驚く？｣
そんな彼らの横を通り過ぎて冷蔵庫を開ける。中から冷やしたお茶を取り出し適当なコップに注ぐ。
｢悪い夢でも見たか？｣
そんなイゾウの言葉に注ぎ終わったお茶を口に運ぼうとして手が止まった。
｢そんなんじゃないし。｣
それを何もかもを洗い流すようにして飲み干し、足早にその場を去った。
･
･
｢"そんなんじゃないし"……ねぇ……。｣
閉められた扉の向こうを眺めてニヤリと笑うのはイゾウだ。
｢あの汗は悪い夢を見た時の汗かと思ったんだが…違うらしいな。｣
それにつられてビスタも薄く笑う。
悪夢を見た時特有のあのじっとりとした感じの汗はどう言い訳するつもりだろうか。
｢にしてもマルコの言う通り、気持ち悪いくらい気配も足音も無かったなァ。｣
この船の長男坊ですらも驚いた表現を浮かべるくらいには気配がない。もっと言えば見聞色の覇気も心得ているのに、だ。
酔い潰れているサッチは抜きとして、見聞色を使えるのはイゾウもビスタも同じなのに。
その使い手が3人いても気付かなかった。
｢それとあいつ、人との間の取り方が上手いんだよい。｣
｢間の取り方？｣
マルコが思い出しているのは2日前、Aを白ひげの元まで連れてった時のことだった。
その時も足音は依然せず。同時にAはマルコとエースの後ろを一定の距離を保ち続けて歩いていた。
仮に前の2人、もしくはどちらかが攻撃を仕掛けても致命傷は避けられる距離を……
つまり、瞬時に相手との力量を判断、把握しているという事である。
それはまるで、その道のプロだ。
｢おれの考え過ぎってのもあるのかもしれねェんだがね…｣
｢だが、マルコのそれが本当ならば末恐ろしい少女だな。｣
｢全くだ。｣
やってみたい好奇心旺盛なこの頃。→←悪い夢を見たあとってだいたい喉渇く。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 188人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ONEPIECE」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
嫁子ちゃん。(プロフ) - はちみつレモンさん» うそー！めちゃくちゃ見てくれてるんですね恥ずかしい。。私もめちゃくちゃ嬉しいです(*^^*)お互い頑張りましょう(^^)d (2021年7月2日 9時) (
レス) id: 168203fbed (このIDを非表示/違反報告)
はちみつレモン(プロフ) - 嫁子ちゃん。さん» 嫁子ちゃん。さんが私の作品を！？私も貴方様の作品大っ好きなんです！末っ子シェフのお話や、コビーとのお話とか色々読ませて頂いてます！大好きな作者の方に好きだと言っていただけるなんて…！嬉しすぎて心臓止まるかと思いました(笑)更新頑張ります！！ (2021年7月1日 15時) (レス) id: 077184ce48 (このIDを非表示/違反報告)
嫁子ちゃん。(プロフ) - めっちゃ面白いですー！はちみつレモンさんの作品好きです(*´-`)更新頑張ってください( ﾟ∀ﾟ)人(ﾟ∀ﾟ ) (2021年7月1日 8時) (レス) id: 168203fbed (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：はちみつレモン | 作成日時：2021年6月29日 18時
