Painful love*010《side nakado》 ページ11
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無性にイライラした。俺にしか向けられることのないアイツの屈託のない笑顔自体にではなく、あいつの笑顔が古典というなんとも気に食わない奴が教えている教科で100点をとったことからきていることに。
褒めてやるべきだったとは思っていない。しかしアイツの顔を見たら少しは言葉をかけるべきだったかとも思うが、木林の顔が浮かぶとそうはいかなかった。
しかしそれで俺の教え方が悪いのかと言ってしまったのは無意識だった。誤魔化すように逃げてきたが驚いたようなアイツの顔が頭から離れない。
「…クソだな」
「なにがです？」
拾われるはずないとそう零せば誰かに拾われたらしい。ムカつくと視界が狭くなるのかそれとも見えているようで見えていないのか。いきなり目の前に現れたかのように感じた。
俺の声を拾ったそいつは俺をイラつかせる元凶とも呼べる男で、貼り付けた笑みを携え立っていた。
お前にいうつもりはさらさらない。というような雰囲気を醸しつつ素通りしようとすれば目の前の男は「へぇ」と興味深そう言葉をこぼして、知ってか知らずか俺の気持ちをさらにイラつかせる言葉を落とす。
「Aさん満点でしたよ、私の教え方があっているのでしょうか。」
「そうか、それはよかったな」
何なんだこいつは、めんどくせぇ。そんな気持ちが強くなるのに比例して俺の心にはなにか黒いものが渦巻く。このままでは気にしていないような態度ではいられなくなると早く準備室に戻るためにそれだけ言って通り過ぎようとした時。
「あの子の本当の笑顔があんなに素敵だとは。驚きました。」
その言葉に一瞬足が止まる。こいつは何を言った。アイツの本当の笑顔？ふざけるな、それは俺にしか向けられないものであって。そこまで頭が動いてハッとする。何を考えているんだ。あいつが誰にどう接しようと関係ない。アイツに危害が加わらない限り俺は無関係だ。もしなにかあれば教師という立場としてどうにかしてやる。
そう頭ではわかっていてもアイツの本当の笑顔は俺にしか向けられないものだと知っていた。
だからどんどん俺の中の黒い渦はぐるぐるとほかのものを飲み込んでいく。
「意味がわからない」
それだけ伝えてその場を去った。
なんでこんなに振り回される。意味がわからなかった。しかし俺の胸の中で渦巻いている黒いものは何もかもを飲み込んだ。
それでも俺は気付いていなかった。…いや、気遣い振りをしていた。
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Painful love*012《side kibayashi》→←Painful love*009
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aiai(プロフ) - 烏龍茶さんの作品最高過ぎます(^^)アンナチュラルロスの私に癒しを与えてくれます！もうドキドキが止みません(笑)どうしましょうか…？期待してます！でも、無理だけはしないでください！ (2018年3月25日 17時) (
レス) id: cf55e6d6ff (このIDを非表示/違反報告)
烏龍茶(プロフ) - aiaiさん» コメントありがとうございます！今までの作品を読んでいただけていたのですね！嬉しいです(;_;)更新頑張りますね！応援嬉しいです(*´∀｀*) (2018年3月25日 15時) (レス) id: 574d66a4d8 (このIDを非表示/違反報告)
烏龍茶(プロフ) - 星野将希さん» 星野さんんんんんん！！！短編の方でコメントいただき、私も書きたい書きたいと思って準備はコツコツとしてきていたのです…。これからも頑張ります！お待たせしてすみません(;_;) (2018年3月25日 15時) (レス) id: 574d66a4d8 (このIDを非表示/違反報告)
烏龍茶(プロフ) - あらのんさん» あらのんさ…！！！！こちらにまで来て下さりありがとうございます(;_;)嬉しいです(;_;)新しいジャンルすぎて短編ならまだしも長編は受け入れてもらえるか不安ではありますがこれからも頑張りますね！ (2018年3月25日 15時) (レス) id: 574d66a4d8 (このIDを非表示/違反報告)
aiai(プロフ) - 烏龍茶さん！はじめましてです！最初の作品から見てます！新作おめでとうございます！更新頑張ってください！応援してます！ (2018年3月25日 14時) (レス) id: cf55e6d6ff (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：烏龍茶 | 作成日時：2018年3月25日 14時
