Sincere love*030 ページ31
.
「だけどあんなに素敵な冷蔵庫なのに、ものが入ってなさすぎて実力を発揮できてないのは可哀想です。」
「黙れ、それにこれからはちゃんと役割を果たすようになるだろ」
一通りあの冷蔵庫の良さを話してから、あんなに素敵なのに使われない不憫な冷蔵庫が可哀想でそう言えば、これからは役割を果たすらしい。
そうなのかなんてキョトンとした顔をしてまた彼を見ると、「来ないのか?」と聞かれる。
なにが?どこに?話が読めなくてさらに難しい顔をすると「はぁ」とため息をつかれ、「バカが。読み取れ」と言われる。
「お前が俺の家に来るのは今日限りなのかと聞いてる」
「えっ」
急な言葉に心臓が激しく波打つ。
彼が言っているのはそういう事だったのか。
しかしこんなふうに質問して来るということは、少し期待してもいいのだろうか。
いや、告白まがいのことを言われているのだ、いいに決まっている。なんてらしくもなく自分に自信を持たせようとする。
「また行ってもいいんですか?」
「じゃなきゃ聞かん。それで、今日限りなのか?」
答えはわかってるくせに聞いてくるから本当に彼には翻弄されてばかりだ。
「冷蔵庫のためにも、またすぐ行っちゃうかもです。」
「かもじゃなくて来い」
強引な彼の言い草に頷くことしか出来ない。こくりと頷けば彼は満足そうな顔をして、オムライスの材料だけじゃあまた買い物に来るハメになる。もう少し見てくぞ、と重たくなったはずのカゴをそんな素振りもなく持っていく。
腕まくりされてあらわになっている太い腕は、カゴを持つことによって筋が出て、すごくかっこよかった。
.
Sincere love*031→←Sincere love*029
630人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
烏龍茶(プロフ) - りなさん» コメントありがとうございます!更新を楽しみにしていただけるなんて嬉しいです!小説の中で会える中堂さん…!確かに私も他の作者様の作品を読んでそう思います!ご期待に応えられるよう頑張りますので応援よろしくお願いします! (2018年3月18日 18時) (レス) id: 574d66a4d8 (このIDを非表示/違反報告)
りな - いつも更新楽しみにしてました!アンナチュラルが終わって悲しいですが、小説の中で中堂さんに会えるのが楽しみになっています!更新きたいしてます!がんばってください!! (2018年3月18日 18時) (レス) id: 8a0990f49a (このIDを非表示/違反報告)
烏龍茶(プロフ) - あきさん» コメントありがとうございます!初めましてですm(_ _)mダントツにお気に入りと言っていただけて嬉しい限りです(;_;)原作沿いに書けなくて不安でしたのでこのスタイルでよかったと感じました。最後まで書きますのでよろしくお願いします! (2018年3月18日 18時) (レス) id: 574d66a4d8 (このIDを非表示/違反報告)
あき - はじめまして!アンナチュラルの中堂さんにハマり、こちらの小説を見つけました。数ある中堂さんの小説の中で、烏龍茶様の小説はダントツにお気に入りです!原作沿いではなく、烏龍茶様のオリジナルのストーリーで、新鮮です。ぜひ続きを書いてください! (2018年3月18日 18時) (レス) id: b4f36fabcb (このIDを非表示/違反報告)
烏龍茶(プロフ) - 優さん» コメントありがとうございます!初めましてです(`・ω・´)/いつもですか、嬉しいです(;_;)やっぱりアンナチュラルは生きがいですよね、、。続きを見たいと言ってくださりありがとうございます、必ず最後まで書きますのこれからも応援よろしくお願いしますm(_ _)m (2018年3月18日 17時) (レス) id: 574d66a4d8 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:烏龍茶 | 作成日時:2018年3月11日 16時