Sincere love*015 ページ16
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そう言うと彼はチッと舌打ちをして私の頭を掴み私と自分と目を合わせ、噛み付くようなキスをしてきた。その目はまるで獲物を喰らう肉食動物のように獰猛で。
「んっ…や、系…さ」
苦しくなって彼の広い胸板を叩けば上唇を吸うようにしてから解放される。今までしたキスの中で1番気持ちがいいキスだった。強引だけど溶かされてしまうような、そんなキス。
彼の表情が見たくて顔を上げると
熱を持った目が前髪から覗いていた。
もしかしたら、なんてこれから先の事を
想像してしまう。
「おい」
「は、はい」
「いいか」
「へ…」
私をカウンターのテーブルに座らせると首筋に指をツツ…と這わせながら聞く。
「続きをしていいかと聞いてる」
ばちりと彼と目が合えばもう、拒否なんてできない。実際そんなつもりもなかったけれど。
「優しくしてください」
「…善処する」
そう言うと彼は1度私から離れ、帰り支度をするように促す。私はキッチンの椅子にかけておいた鞄とコートを手に取って、少し待っててくださいと彼に声をかけ、店の戸締りを確認する。
こないだあったばかりの人なのに、私は何をしようとしてるんだろう。
だけど彼にそうされるのは構わない、そうされたいと思ってしまう自分もいて。
「お待たせしました」と彼のところに行けばぐっと手を引かれた。
電気を消して真っ暗になった店の中で、もう一度キス。ちゅっちゅっとリップ音を立てて交わす軽いそれにもどかしくなって。
「は…行くぞ」
捕まったままの左手で彼の右手をぎゅっと握って、行きましょう。なんて合図をした。
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烏龍茶(プロフ) - りなさん» コメントありがとうございます!更新を楽しみにしていただけるなんて嬉しいです!小説の中で会える中堂さん…!確かに私も他の作者様の作品を読んでそう思います!ご期待に応えられるよう頑張りますので応援よろしくお願いします! (2018年3月18日 18時) (レス) id: 574d66a4d8 (このIDを非表示/違反報告)
りな - いつも更新楽しみにしてました!アンナチュラルが終わって悲しいですが、小説の中で中堂さんに会えるのが楽しみになっています!更新きたいしてます!がんばってください!! (2018年3月18日 18時) (レス) id: 8a0990f49a (このIDを非表示/違反報告)
烏龍茶(プロフ) - あきさん» コメントありがとうございます!初めましてですm(_ _)mダントツにお気に入りと言っていただけて嬉しい限りです(;_;)原作沿いに書けなくて不安でしたのでこのスタイルでよかったと感じました。最後まで書きますのでよろしくお願いします! (2018年3月18日 18時) (レス) id: 574d66a4d8 (このIDを非表示/違反報告)
あき - はじめまして!アンナチュラルの中堂さんにハマり、こちらの小説を見つけました。数ある中堂さんの小説の中で、烏龍茶様の小説はダントツにお気に入りです!原作沿いではなく、烏龍茶様のオリジナルのストーリーで、新鮮です。ぜひ続きを書いてください! (2018年3月18日 18時) (レス) id: b4f36fabcb (このIDを非表示/違反報告)
烏龍茶(プロフ) - 優さん» コメントありがとうございます!初めましてです(`・ω・´)/いつもですか、嬉しいです(;_;)やっぱりアンナチュラルは生きがいですよね、、。続きを見たいと言ってくださりありがとうございます、必ず最後まで書きますのこれからも応援よろしくお願いしますm(_ _)m (2018年3月18日 17時) (レス) id: 574d66a4d8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:烏龍茶 | 作成日時:2018年3月11日 16時