大好物 ページ3
Aside
不貞腐れて上る階段ほど退屈なものはない。
彼氏ならあそこで謝るよね普通！
なんでこうにも私の彼氏は冷たくなってしまったんだろう…
そもそも好きって言ってくれないしね。
よくよく考えたら私ただの都合のいい女なのでは？
こういう時は大橋くんにきくと解決するのよ
ご飯の時聞いてみよっかな。
アレのせいでいつもの何倍も気分だだ下がり。
気分絶賛右肩下がりでございます。
今日は争奪戦に負けそうなので
大好物の購買パンは諦めようと少し落ち込む。
隣のクラス、もう終わってる…
念のため大吾がいないか覗くも…
変な目で見られて居心地が悪いだけだった。
はぁ…、やっぱり大橋くん探すか。
購買のとこおるかな？
今日はあそこ近づきたくなかってんけど、行くしかないか
「いないっすよねぇ…」
西「誰が？」
機嫌の治っていない私の彼氏とお探しの彼。
「いや、なんもない、」
西「なんか食べたん？」
「食べてない」
西「ん、購買のパン。」
「なに、自慢？」
西「んなわけ。あげる」
「えっ、ほんま？」
西「おん。」
「やったー！ありがとう！」
西「朝、ごめん」
「私もごめん」
和「一件落着やな！」
西「なんではっすんがまとめてんねん」
「ほんまにな」
和「もぉすっかり肩寄せてー！青春やぁ」
いやあんたも同い年でしょうよ。
「大橋くんも彼女作ればいいやん」
和「そうしたら丈くんが寂しいからええのぉ」
「さすが夫婦」
和「やろぉ」
ニマニマしている大橋くんをよそに、
私は先ほどもらったパンを見つめにやける。
私の大好きなメロンパンやし、
それを好きな人がくれたっていう嬉しさもあって、
むっちゃ幸せ！
「ほんまありがとう！」
西「めろんぱんくらいいくらでもあげるけど」
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