自覚 ページ13
ここ最近、彼のことが気になり始めている。
私なんかにあんなに優しく接する人が今までいなかったから。
毎日の朝の電話もちょっとした楽しみになってしまっている。
彼が私の"大切"になった時、
私が彼の"特別"になってしまった時、
私はどうすればいいのだろう。
どっちみち彼を傷つけることになる。
この芽生え始めている気持ちに蓋をしないと、
後に戻れなくなる。
ここで止めなければ。
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帰りの寄り道、謙杜はいつも通りのコンビニで、
菓子パンを一つ買っていた。
近くで食べ切って、家路へと足を進める。
少しだけ、少しだけこの気持ちを成長させてもいいですか、
誰にも届かない問いを心の中でそっとつぶやいた。
長「どうしたん？なんかあった？」
「いや、なんもないよ」
長「ほんまに？」
「うん、なんで？」
長「なんかちょっと複雑な顔しとった」
「え、ほんと？」
と顔に手を当てる。
彼は人の些細な変化に気づくのが早いなぁ
また彼のいいところを知ってしまった。
長「なんかあったら相談してな、俺一応彼氏やし！」
「ふふっ、ありがとう」
そして彼は、人を笑顔にするのも上手だ。
彼とお話していると、私は笑っている時間が増えた。
今が楽しいのは、今こんなに悩んでいるのは、
彼のせいで、彼のおかげだ。
長「あ！まーた複雑な顔してるー」
謙杜の腕がこちらに伸びてくる。
彼は私のほっぺたをギュッと横に伸ばした。
長「俺はAの笑ってる顔が一番好きやで！」
恥ずかしげもなく、
一切の曇りもない笑顔でそんなことを言ってのける彼は太陽のようだ。
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ﾋﾟﾋﾟﾋﾟﾋﾟ ﾋﾟﾋﾟﾋﾟﾋﾟ
目覚まし時計を止めると、
いつも起きていたはずの時間よりはるかに遅い時間に起きてしまった。
急いで用意を済ませ、
家を出る。
カバンの中にスマホが見当たらない。
かと言って家に取りに帰る余裕もない。
もう一つなにかを忘れたような気がしたけど、
まあいっか、とながしてしまった。
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檸檬の妹(プロフ) - おもちさん» ありがとうございます！がんばります！ (6月13日 10時) (
レス) id: 0bbfc75c53 (このIDを非表示/違反報告)
おもち - 更新お疲れ様です。続きが楽しみです！これからも頑張って下さい！ (6月12日 23時) (レス) @page13 id: 9d0b005fde (このIDを非表示/違反報告)
檸檬の妹(プロフ) - 花畑のたんぽぽさん» 応援してくださりありがとうございます！これからも頑張りますのでこの作品をよろしくお願いします！ (2022年8月20日 10時) (レス) id: 1fb600e1a2 (このIDを非表示/違反報告)
花畑のたんぽぽ - コロナ渦で大変だとは思いますが、応援しています。左右盲の歌詞、とてもいいので大好きです！頑張って下さい！ (2022年8月18日 19時) (レス) id: 76d61221a8 (このIDを非表示/違反報告)
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