大西流星side #1 ページ3
最初見かけた時、整った顔してんなぁって思ってた。
俺は陰からこっそり観察するだけで。
ストーカーみたいやん、って笑いそうになったこともあった。
暇潰しに、別に好きでもないのに読書して。
そしたら、話しかけてくれた。
西「おはようございます」
「お、おはようございます」
びっくりした。
笑った顔があまりにも可愛くて。
ウィッグ被せたら女子やん、って変な想像してた。
それからはずっと挨拶するだけ。
偶然、俺の持ってる本が気になったようで、
話しかけてくれた。
西「その本、今度実写化されるやつやん」
「あぁ、これか。そうやで。結構前から持ってたけどな。」
西「へぇー、そういえばなにげ話すんはじめてやな。」
「そーやな。俺大西流星。よろしく」
西「俺西畑大吾！よろしくな！」
そこで初めて彼の名前を知った。
話していくうちに、映画が好きなんや、ってことに気づいて。
ちょっとでも話しかけてもらえるように、
映画の原作の本読んだりして。
帰り道、急に心臓が苦しくなって。
なんやろ、わからんから一回親に話したら、
病院行きって言われて。
それで初めて病気やってわかったなぁ…
まだ死ぬのが怖くて、
大ちゃんと話されへんくなんのがなによりショックやった。
この気持ちって…
あかん、考えたらまた死ぬのが怖くなる。
思い残さんように、…
入院することになった。
まだ病状は大丈夫やから。って外出許可もらって、
学校に顔出したりした。
でも心臓が苦しくなることは度々あった。
大量の薬もみんなに見られんようにのんで。
大ちゃんと会えたら、
会えるだけで、それでいい。
それでええから。
まだ、死にたくない、…
病状も結構悪くなってきたこの頃、
これが最後の登校かも、って薄々気づいてはいた。
そして今日もまた、
映画化される本を持って。
案の定話しかけてくれる大ちゃん。
もう会われへんかも、って思うと、
涙が出そうになったけど。
「それ、映画化されるよな。」
流「そうなん？知らんかった。」
「俺楽しみやねん！あ、ネタバレNGな。」
流「……わかった。また映画の感想聞かせてな」
そして本当にこれが、
最後の登校になった。
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檸檬の妹(プロフ) - 恭乃‐ゆきの‐さん» ありがとうございます！笑笑 (2023年1月8日 13時) (
レス) id: 1fb600e1a2 (このIDを非表示/違反報告)
恭乃‐ゆきの‐ - 読むタイミングミスりました……。外出するタイミングで見ちゃったから涙が……( ߹ ߹ )♡ (2023年1月8日 7時) (レス) @page5 id: 5f11c3dd67 (このIDを非表示/違反報告)
檸檬の妹(プロフ) - のーのさん» ありがとう！😭そう言ってくれて私も感動😭 (2023年1月6日 14時) (レス) id: 1fb600e1a2 (このIDを非表示/違反報告)
のーの(プロフ) - あかん泣いてまう…😭感動したよー！😭 (2023年1月6日 14時) (レス) id: 0dc4eeb818 (このIDを非表示/違反報告)
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