一つ目の災難(2-1) ページ10
あの後、
たまたま通りかかった教室前のゴミ箱の中に、
私の名前が書かれた数学の教科書が見つかった。
それもボロボロで。
なんの恨みがあったのかはわからない。
でもこんなことするのはひどいよ…
突っ立っていると隣から声がした。
？「どうしたん？こんなとこで立って…」
正体は恭平くん。
ゆっくりそちらを見上げると、
眉をハの字に曲げていた。
涙目になった私の目と、
私の手にあるボロボロの教科書を見て、
えらく驚いていた。
目を丸くする。とはこのことだろう。
恭「大丈夫なん？」
「わかんない」
恭「五時限目どうするん」
「わかんない」
恭「じゃあ、俺が勝手に決めるで？」
そう言うと彼は私の手首を掴んで引っ張った。
連れて行かれた先は屋上。
恭「サボりやな、泣き虫のプリンセス」
にやりといたずらっ子のように笑い、
そう言うと
私の手を裏返し手のひらにキスを落とした。
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恭「どお？落ち着いた？」
「いや、ちょっとまだ…」
心が落ち着いていないのは教科書とかじゃないくて
さっきのあなたのキスのせいだけどね！
言いたいのは山々だけど、仕方なくその気持ちを飲み込む。
恭「いけるー？」
「うん、まぁ」
地べたに座りながらお話をする。
時折見る彼の横顔は美しいという言葉が一番似合っているだろう。
恭「なにジーッと見てんの、照れるんやけど。」
彼の耳はほんのり赤く染まっている。
本当に照れてるんだ。とキュンと胸が高鳴る。
「連れ出してくれてありがとう。」
恭「まー丁度サボりたい授業やったし一人でおるよりかはマシやったし」
「そっか。」
わかってるよ。
今の五時限目はあなたの得意科目で一番興味深そうに授業を受けていることを
知ってるよ。
こういうのを思うのは自意識過剰かもしれないけど、
本当は全部私のためだったんだと思う。
恭「それにしてもこんなボロボロにするってやばいな、」
「女子ってそういうもんだよ」
恭「みんないっつも笑顔やん」
「そんなの恭平くんたちの前だけだよ。」
恭「そんな闇深いねんなぁ」
「女子ってそういうもんだって」
教科書についたほこりやらなんやらを払いながら話してくれる恭平くん。
きっと女子に好かれるのは、
その優しさがあるからなんだ。
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檸檬の妹(プロフ) - 恭乃‐ゆきの‐さん» 大丈夫ですよー！これからもこのお話を見てくれたら嬉しいですっ！ (2022年12月31日 14時) (
レス) id: 1fb600e1a2 (このIDを非表示/違反報告)
恭乃‐ゆきの‐ - ごめんなさい、伝えたいことが多すぎて語彙力ないし、日本語おかしいですね、ごめんなさい笑 (2022年12月31日 11時) (レス) id: 5f11c3dd67 (このIDを非表示/違反報告)
恭乃‐ゆきの‐ - まさかの再開……！柚子ちゃん……🥲どうなるんですか、これから……！！ (2022年12月31日 10時) (レス) id: 5f11c3dd67 (このIDを非表示/違反報告)
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