柱になった弟と柱になりたくない姉【鬼滅の刃】

42日目 ページ44

『…………玄弥？実弥？』


｢｢お姉ちゃん！！！｣｣

2人とも無傷だ。
泣いてる。
生き残ってくれたんだ。
全て終わったんだ。

よかった。本当に良かったぁ…………っ。


｢お館様が、父と仲良くしてくれて
ありがとうございましたって言ってたぜェ｣

そっか。
息子にも私の話をしていたんだね。

それだけ楽しかったならよかった。

『実弥。今まで冷たくしてごめんね』

理由分かってるよね。
私の痣を見てしまったよね。

｢理由が分かったから別にいい｣

あまねさんは柱に痣について説明したんだね。

『玄弥、私が倒れたあと、大丈夫だった？』

｢玄弥は本当に出来た俺の弟だァ。
お姉ちゃんが倒れて油断してた時、
玄弥は躊躇わず俺を救ってくれたんだぜェ｣

そっか。甘味処での約束、
守ってくれてありがとう。
2人共仲直りしてくれたんだ。


『2人共、大好きだよ。
本当に、私の、自慢の弟。
よかったら、これから一緒に暮らさない？』

こんな姉と一生は嫌かな。
私、屋敷燃やしちゃったから家ないんだよね。


｢勿論だァ！
一緒に暮らさないなんて許さねェ。
どれだけ逃げても追いかけて連れ戻すからなァ｣

それは普通にやめてください。


｢俺も、姉ちゃんと暮らしたい！｣



良かったのかな、私だけこんなに幸せで。
手紙を書こう。耀哉くんに。
私の唯一のお友達に。

決して届くことの無い、自己満足の手紙を。

そして、喋ることもない、一般の鴉に頼もう。






拝啓 産屋敷 耀哉 様
漸く私は幸せを掴むことが出来たようです。
貴方の唯一の友人 不死川 Aより

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