柱になった弟と柱になりたくない姉【鬼滅の刃】

40日目 ページ42

なかなか倒せない。


私の不思議な力は
元鬼殺隊の鬼には効かないようだし、
風柱の希血も効いていないようだね！！


ずっと戦っているけど徐々に
強くなっていっている気がする。



霞柱様と有一郎は、手合わせもした事ないのに
息ぴったりで攻撃している。

双子ってすごいね。

姉弟でも出来るかな！？




私は、と言えば玄弥に向かってくる
攻撃を交わし守ることに徹している。
あわよくば、鬼の破片をゲットしたい。

さっき得た髪の毛で、
玄弥は鬼食いに成功した様だからね！


絶好のチャンスを狙っている玄弥は今、
血鬼術を使える重要な戦力。
だから身を呈して守らないとね。







でも、あれは、多分………！！！


全力で地面を踏み切り、
岩柱と風柱に向かった鬼の刀身を
刀含め全身で受け止めた。


｢お姉ちゃん！？！？｣

驚いてる、風柱が。
そうだよね。
多分あの刀の動きは読めてなかったよね。

良かった、あのままじゃ、
風柱が怪我をしていたから。


全身血だらけの体を全力で起き上がらせ、
呼吸で止血しながら、
再び玄弥の保護に徹する。


きっと私じゃこの鬼の首は斬れない。

6個ある目の人外らしさを、刀を持つ姿を、
どうしても醜い私と重ねてしまう。




飛び出して行った私の行動に
少し怯んだ隙に玄弥は弾を放っていたらしい。

玄弥の血鬼術はむくむくと育ち、
そして、
容赦なくこちらへ歪んだ攻撃が飛んでくる

私がいなかった間に少し攻撃を受けてしまった
玄弥を庇うように全身で攻撃を受け止める。



多分、もうすぐ、首を斬れる気がする。



だから！
保って！意識を！もう少しだから！
今気を失ってどうする！



『雨の呼吸 雨のち霙』


広範囲で鬼の攻撃を受け止めた。
恐らく今、みんなが攻撃出来たよね！
してくれたよね！


もう、たぶん、無理だ。
これ以上、身体は、動きそうにない。

遠くの方で首を斬る音が聞こえた。

誰か、何か、いってる？

聞こえない、見えない、声が出ない、



ふわっと風が巻き起こり、
前髪を浮きあがらせ、
己の痣を晒したまま、
静かに意識が遠のいていった。

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