Two flowers12

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『スングァンは後で撮ろうね。そのときはジュンも一緒に♡』


サラさんの言葉を聞いて、思わずジュニの服の裾を掴むと

振り向いて頭を撫でてくれた


『あ、そうだ

双子はそこで見てて』

『間違っても私たちの撮影に入って来ないでね』

『せっかくの楽しい時間を邪魔しないでよ？』


言いたい放題の3人に対し

私とジスは何も言い返すことができず、スタジオの隅に追いやられた



「何なのあいつら」

「うん…」

「仕事の邪魔してるってだけでも最悪なのに、私たちを遠避けてメンバーたちに手を出すなんて」

「手を出す、なんて」

「出してるじゃん！見てよあれ」


私たちが撮影で使ったセットの中で

リラさんはスンチョルオッパと手を繋ぐ


「信じらんない…どういうつもり！？オッパにベタベタ触って」

「あ」

「ちょっ、」


勝ち誇った顔でこちらを見た後

リラさんはオッパの首に腕を回した


「……」

「…大丈夫？ジス」

「…

オッパ
あれ、まさか喜んでないよね。

仕方なく付き合ってやってるだけ、だよね？」


怒ってるというよりも、悲しそうな表情になってしまった





"私 美人だもんね。その上あんたと違って色気もある。不安になって当然だわ"


…悔しいけど

リラさんが言っていた通り、そういう不安もあるかもしれない


みんなが容姿で惑わされるような人じゃないことはわかってるけど

もしも自分の居場所を取られたらどうしよう、って


私もジスも
心のどこかで思ってる



「スンチョルオッパは大丈夫だよ。リラさんのことなんて眼中にない」

「そう…かな。
あの子、性格は悪いけど美人だよ。かなりセクシーだし」

「オッパはそんなことで人を判断しないでしょ」

「…確かに」


スンチョルオッパはジスのことを世界一可愛いと思ってるから大丈夫

はっきりそう言ってしまいたい


「あ！」

「ん？」

「キムミンギュ…」


ジスが指をさした先では

ミンギュがリラさんにバックハグをしているところだった


「……」

「ミンギュの名誉のために言うけど、あの子の指示に従ってるだけだからね。嫌々のバックハグよ？」

「…わかってる」


わかってるけど

なんだか腹が立つ




『ジフンって恥ずかしがり屋さんなの？』

「……」

「ヒョンは内向的なんです」

『へぇ。
ディノは社交的だね。明るくて可愛い』

「ありがとうございます」



待機してるメンバーと彼女たちがお喋りしてるのも、腹が立つ


私ってこんなに短気だったんだ

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