Two flowers11

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「友達と同じグループを応援したいがためにAを…」

「随分極端な考え方をするんですね」

『すみません。感情的になってしまっていたので。

ですが
実際に傍で見ていたら

Aさんがとても魅力的な方だということに気がついたんです』

「え？」


予想外の言葉を聞いて思わず口を開いてしまった


男性はチラッとこちらに視線を寄越した後、少し照れたような表情で話を続ける


『Aさんに粗なんて1つもありませんでした。

誰にでも分け隔てなく優しくて
メンバーたちとの仲も良好。

迷惑行為をするファンもいるようでしたが、そんな相手にも神対応でした』

「…そんなところまで見てくださってたんですね」

「A
有り難がることじゃないだろ」

「この人はお前の粗探しをしてたんだぞ」

「あ…そっか」

『今では本当に申し訳なく思っています。僕はこんな天使のような方になんて酷い感情を向けていたのだろう、と』

「いえ、そんな」

『ここ数日間Aさんのことを追いかけていたら
いつの間にか、僕もファンになってしまいました。

だから今日は
今までのことを謝りたくてここで待っていたんです』

「……」

「勝手なこと言わないでください」

「Aがどれだけ怖い思いをしたと思ってるんですか」

「ストレスを抱えて熱に魘されたんですよ。謝って済むようなことじゃ」

「わかりました」

「は？」

「おい、A」

「謝罪をお受けします。
私のことを理解してくださってありがとうございます」

『……』

「はぁ……ったく」

「やっぱりAには敵わない」

『うぅ、さすがだ。Aさんのマインドは素晴らしい。
好きです！大好きです！これから、たくさんたくさん応援します！！』

「はいはい。わかりましたから」

「あんまり調子に乗らないように」

『は、はい。失礼しました』

「あと、盗撮はやめてください」

『もちろんです！』

「今後は隠れず、堂々と会いに来てくださいね。

では 気をつけて帰ってください」

『はい！ありがとうございました！』



男性と別れ
タクシーに乗り込む

ホッとした所為か、なんだか笑えてきた



「やー、A
笑ってる場合じゃないぞ」

「うん？」

「そんなに優しくてどうする。今後が心配だ」

「大丈夫だよ」

「何が大丈夫なんだ。また熱出して倒れでもしたら…」

「私にはスニョンもジフンも、メンバーたちみんながいる。こんなに味方が多いんだから、何があっても大丈夫」

「「……」」

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