牧紳一＊夏の出来事 ページ17
ジリジリと太陽が照りつける8月。
夏休み真っ只中。
私は、友達数人で海に来ていた。
高校生活最後の夏。ちょっと背伸びした
水着を着て、冷たい海水ではしゃぐ。
一通り遊んだ後、一旦海を出てパラソルに
戻る。
「かき氷食べたい！」
「賛成！」
『行こ行こ！』
パーカーを羽織って海の家まで
小走りで向かう。
ポロ
『あ』
足が砂につっかかり、サンダルが片っぽ
転がった。
トタトタと履き直して、振り返ると
『…あれ』
…最悪
見失った。
行き交う人混みで、友達の姿が見当たらない。
ズーンと落ち込んでると、負の連鎖は
続いた。
「かーのじょ、一人？」
『…』
…最悪
ナンパだ。
『いや、友達とはぐれちゃって…』
「迷子？かーわい」
「じゃあ、俺たちと一緒に探そうか」
そう言った男に肩を組まれて、反対の方へ
連れられる。
『いや、大丈夫なんで！』
「遠慮しないで」
『遠慮してな、ちょっ…』
腕から抜け出すと手を掴まれて
引きづられる。
「嫌がっているだろ」
『ー！？』
辺りが、スローモーションに見えた。
目の前には、サーフボードを持った
体格のいい、色黒の男の人の背中。
その人は私の手を掴んでた男の人の手首を
掴みあげると
ギギギ…
「っいって…」
「なんだてめぇ！」
「…」
後ろからでもわかる、威圧感。
男達は、「ひっ」と情けない声を出して
走って逃げていった。
『…』
何が起こったのか、ポカンとその場に
立ち尽くしていると
その人が振り返った。
「大丈夫だったか？」
そう言った彼の姿に、
今度こそ、時が止まったんじゃないかって
くらいに
…見惚れてしまった。
「…？おい？」
『………えっ、あ！？ご、ごめんなさい
ボーっとして！！』
「いや、無事ならいいさ」
『ーッ』
やばい…
なにこれ、
心臓がドキドキしてる…
って、待って！それより先にお礼
言わないと！！！
『あの！ありがー』
「Aー！！！！！」
後ろからAの言葉を遮ったのは
はぐれた友人達だった。
『みんな！！』
「もーいないからびっくりしちゃったよ！」
『ごめんごめん！』
あはは…と笑って、ハッとして振り返る。
『あ…！』
しかし、そこにいたはずの男は姿を
消してしまっていた。
「…どうしたのよ？」
『…なんでもない…』
「ふーん？…はい、かき氷！いないから勝手に選んじゃったよ！」
『…ありがと！』
かき氷を受け取ったAは、
じっと海の方を見つめていた。
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シルビア☆姉貴 - 牧さん、、、、格好良すぎる！！！！(^o^)v(*^^*)(^ω^) (2021年7月16日 11時) (
レス) id: 769a4deb70 (このIDを非表示/違反報告)
梅(プロフ) - 面白すぎ！！！！めっちゃファンです！！スラムダンクハマりたてなので凄いときめく！応援してます！ (2021年3月29日 0時) (レス) id: 2912baf146 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：レモーン | 作成日時：2021年1月22日 15時
