罪人のなりそこない ページ38
NOside
キャ「はぁああ！？」
ガチャッ
キャシーは怒りの赴くままに機械を操作し、
防弾ガラスで作られた壁の一部になっている扉を開ける。
そして一目散にレイに近づくと、その頬を思いっきりビンタした。
レ「っ......」
その何かを思い出すような衝撃に、レイは一瞬、蔑むような目でキャシーを見上げた。
キャ「あぁぁああぁ、おぞましい！！模範的なんて間違いだったわ！
せっかく、銃を渡してあげたのに、ここで引き金一つ引けないあなたは、罪人のなりそこない！
アイザック・フォスターは、柄にもなく大人しく殺されるし、
A・スカーレットは、欲望に駆られて自分で自分を殺すほど愚かだなんて、
失望したわ！！」
ひきつった顔で、嘆くようにキャシーは叫ぶ。
キャ「あぁぁ....これならAやザックの方が良かった。
ハチの巣になるのは、きっと彼らの方がお似合いだったはずなのに...
貴女なんか断罪しても、何も面白くないわ！
あぁ、レイチェル、貴方って、本当に本当につまらない人間ね...」
レイは少し、怒りの混じった声で答えた。
レ「そんなこと、貴女に決められる覚えはない。」
キャ「はぁ？罪人のなりそこないが、私に反抗する気？
ねぇ、そもそも貴女みたいなつまらない子が.....
どうしてここに来られたの？」
その反抗的な態度に不快感を極めながら、キャシーはレイを見下ろす。
その時だった。
ザ「う...ぅ...いっ...てぇ...」
反射的にレイはザックの方を振り向く。
ザックは小刻みに痙攣しながらも、小さく息をしていた。
キャ「あら、生きてるじゃないの！
本当に化け物みたい....素敵！」
キャシーの声は、さっきと一変して華やぐ。
レ「.....ザックを殺すの？」
キャ「えぇ、だって、こんな素敵な罪人を断罪するのは、私しかありえないでしょう？」
キャ「きゃっははははっ！」
自分の手でザックを殺す、そう思い描いたキャシーは、
思わず笑みをこぼした。
レ「....やめて」
レイはこわばった表情で、さっきキャシーが壁から放り投げた赤い銃を構えた。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 121人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
レミパチャ(プロフ) - ‡setokano★黄瀬灰崎愛し隊No.0‡さん» 教えてくれてありがとうございます！本当ですねｗこれからも間違ってたら教えてください！最近そういうのよくミスるんで... (2016年10月20日 17時) (
レス) id: 2f83d12ffa (このIDを非表示/違反報告)
‡setokano★黄瀬灰崎愛し隊No.0‡(プロフ) - “今のも切れそうだから、”って所、今のもじゃなくて 今にも だと思います！ 更新ファイトです！ (2016年10月19日 20時) (携帯から) (レス) id: 20e66ae414 (このIDを非表示/違反報告)
レミパチャ(プロフ) - 紅葉さん» ありがとうございます！シスコン決定ですねｗレビィはキャシーと関係があるので、これからもちょこちょこ出て夢主をからかうと思います(笑) (2016年10月18日 19時) (レス) id: 2f83d12ffa (このIDを非表示/違反報告)
紅葉 - 面白いです!!特にレビィと夢主のやり取りが!!シスコンですねレビィ!!更新応援してます! (2016年10月18日 17時) (レス) id: 036c232a88 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：remipatya x他1人 | 作者ホームページ：http://201511ｋｂ
作成日時：2016年10月7日 20時
