125 ページ31
コテージに戻ると。
ソファで並んでくつろいでいた亜紀と有岡くんは、私たちを見て何かを察したのか立ちあがって「おめでとう」とふたり揃って言ってくれた。
たぶん、つないだままの手を見たからだと思う。
恥ずかしくなって手を放そうとしたけど、伊野尾くんにぎゅっと握られてかなわなかった。
「やっとかー。見てるこっちがやきもきしたっつーの」
「ほんとほんと。発破かけてもなかなか動かないんだもん」
「まーまー。祝福するのはお互い様でしょ」
伊野尾くんは拍手までして盛り上がるふたりをなだめた。
伊野尾くんの言うとおり、先に付き合っておきながら自分たちのことは棚に上げている亜紀と有岡くん。
「くっついちゃえば呆気ないもんだなー。あんだけうだうだしてたのはどこいったの」
「大ちゃーん。その話、今必要?」
「伊野尾くんうだうだしてたんだ?」
「マイペースって言って」
こんな展開になると、春の私は想像もしていなかった。
まだ数ヶ月しか経っていないのに、伊野尾くんと知り合えたことで私の日常はこんなにも変わって。
「よかったね、花緒」
「亜紀……ありがとう」
「大貴と知り合えたの、花緒のおかげだよ。感謝しなきゃね」
こっそり亜紀が耳打ちしてくれた言葉に、じんわりと胸があたたかくなった。
男友達ができた。彼氏ができた。友達も幸せそうな顔をしてくれている。
「新たな門出を祝しましてー、乾杯でもしますか!」
「ふは、何キャラだよー」
「細かいことは気にしない!」
「いいね!お酒冷やしてあるよー、花緒、持ってこよ」
「うん!」
今は大好きな人たちと、この幸せを分かち合っていたい。
126 - side Kei→←124 - side Kei
575人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「Hey!Say!JUMP」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
藤子(プロフ) - まつさん» まつさん、ただいま戻りました…!変わらず待っていてくださってうれしいです(((o(*゚▽゚*)o))) (2020年12月14日 19時) (レス) id: 373c37caec (このIDを非表示/違反報告)
まつ(プロフ) - 藤子さんおかえりなさーい(∩´∀`∩) (2020年12月14日 2時) (レス) id: c1ce19b84f (このIDを非表示/違反報告)
藤子(プロフ) - まつさん» 二人きりの夜にどう出るか…彼にかかってますね!いつも読んでくださってありがとうございます(^^) (2019年9月2日 0時) (レス) id: 373c37caec (このIDを非表示/違反報告)
まつ(プロフ) - ドキ(*´ェ`*)ドキ……ドキ(*´ェ`*)ドキ (2019年9月1日 14時) (レス) id: 1721241396 (このIDを非表示/違反報告)
藤子(プロフ) - まつさん» まつさん…!!以前と変わらず待ってくださっていたことが本当に嬉しいです…( ; ; )!もう少しで完結させるつもりです、番外編でもっとらぶらぶしてほしいな〜なんて…よければ今後もご覧くださいね。本当に感謝です。 (2019年8月14日 8時) (レス) id: 373c37caec (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:藤子 | 作成日時:2017年1月5日 20時