あなたを失ってまで生きたくはない (ページ8)

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外での企画を撮った日、トミーはその足で事務所

俺は帰って今日の動画の編集チェック

なにか食べたくて下に降りると、まんずとAがスマブラをプレイしてた

ま「あ、カンタさんお疲れ様です」

「お疲れ様～」

まんず弱いなあ～、Aさん地味に強いっす
2人が楽しそうに話してる

いいな、楽しそう

部屋からパソコンを持ってきてソファで編集することにした

編集画面ごしに、Aの横顔が視界に入る

…めちゃくちゃ笑ってる、楽しそうに

トミーが異常に忙しかったあの時期以来、Aの悲しそうな顔を見ることはなかった

2人の時間をしっかりとれてるみたいだ

おとといとか「トミーがオムライス作ってくれた！」って自慢げに俺に見せつけながら食べてた

「それ、ちょっと前に撮影でめっちゃ食べた」と返せば「うっさい！それは仕事のオムライスな」と意味のわからない返しをされた

ま「そろそろ飲み会なんで、いってきます」

「まんず、大学生か」

ま「大学生です笑」

Aとふたりきり

やることがなくなったのか携帯をいじってる

カ「…トミー、打ち合わせ終わったら帰ってくるから、たぶんあと1時間くらい」

「そっか、ありがとう」

今日のご飯は各自だし、掃除するところも特にないらしい

まんず出かけてゲーム相手もいないし
トミーの部屋にでも行くのかな

「カンタ、後ろの髪の毛凄いことになってる」

カ「え、気づかなかった」

適当にバサバサする俺

それをみて「ちゃんと直さないと意味ないよ」と、隣に座ったA

「うわ近くで見ると芸術笑
一回濡らさないとだめだねーこれ」

カ「すまん」

「400万人がみてるよ」

カ「すみません」

「トミーなんかアイロンでサラサラキープしてるよ笑」

カンタもサラサラストレートとか出来るのかなーとか言いながら、俺の髪の毛を見てる

距離が近いから、男とは違う匂いがふわっと香る

…こんな近くに座ってるのはじめて

Aってこういう目の形なんだ

目結構茶色いんだ

「…え」

カ「あ、」

まじまじと観察しすぎて、バチっと目があう

「どうしたの？なんか変？笑」

ちがう、別に変とかじゃなくて

「カンタ？」

突如、俺の中に生まれた衝動