イルカ ページ28
最初は水族館。
イルカショーがあと15分で始まるから早めに会場に向かう。
『そういえば、イルカショーなんていつ以来だろう？』
「俺も結構見てないな。最後は中学ぐらいか？」
俺が中学の時なんて三百年以上前だけど。
そう思うと、こういうレジャー施設みたいな所に来るのすげぇ久しぶりじゃないか？
会場に着くと10分前だというのに沢山の人がいる。
座る席を探して辺りを見渡しているとAが、
『ね、1番前空いてるよ！』
と俺の服の裾を引っ張り水槽の方を指さす。
裾引っ張るのめちゃくちゃ可愛すぎる。
思わず緩みすぎてしまいそうな口元を僅かに引き締める。
「見やすそうだし、あそこに座ろうか。」
座席に座ると飼育員さんの人がこっちに来て透明なカッパを手渡した。
『そっか、1番前は水しぶきが飛んでくるから空いてたんだ。』
そういえば前行った時は前の人がびしょ濡れになって帰っていった気がする。
「この後も回る予定あるからちゃんと着とかないとな。」
『だね。』
そして軽く雑談をしているとすぐにショーが始まった。
「どうもー！本日はストアニでの初イルカショーを見に来ていただき、誠にありがとうございます！
初ショー公演という大役を任されてしまった調教師の美山と言いまーす！」
『え、今日から始まったんだ!?』
小声でAが驚く。俺もそれは知らなかった。
たまたま選んだ日に初公演とか運がいいな。
「それではさっそく、本日皆様を楽しませてくれるであろうイルカたちの紹介をしたいと思います！
女の子のるーちゃんと男の子のりーくんです！」
るーちゃん……。どっかで聞いた名前だな。
というか、場所を示しながら名前言ってたけどイルカなんて見当たらないぞ？
すると
「あれ？姿が見えませんねぇ……？
もしかして恥ずかしくて隠れちゃったのかな？
でも、きっとみんなで呼べば来てくれるはず！
それでは皆さん、大きな声で呼んでみましょう。
せーのっ！
るーちゃーん！りーくーん！」
調教師さんに合わせてAも『るーちゃーん！りーくーん！』と声を出した。
すると目の前を黒い影が横切る。
影は2つあり、互いに反対側の外周を大きく回った後水槽の真ん中へと向かっていった。
そしてあと少しでぶつかる、と思った瞬間調教師が大きく手を挙げる。
バッシャーン！！
大きな水しぶきが上がり2匹のイルカが宙に浮く。
そしてまた水しぶきを上げて水槽に着水した。
続く
お気に入り登録で更新チェックしよう!
最終更新日から一ヶ月以上経過しています
作品の状態報告にご協力下さい
更新停止している| 完結している
←料理
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 186人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を含むプレイリスト 
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
なつ(プロフ) - 初めまして最高です！続き気長に待ってます！ (8月15日 22時) (
レス) @page28 id: bef257e107 (このIDを非表示/違反報告)
れみりぃ - 憂＠uiさん» ありがとうございます！体調はここ三年間崩してないので大丈夫ですよ(^_^) (2021年7月26日 20時) (レス) id: eff5fefbdb (このIDを非表示/違反報告)
憂＠ui - 続編おめでとうございます！体調を崩さないように更新頑張って下さい(´ω｀*) (2021年7月26日 16時) (レス) id: f2e011f80b (このIDを非表示/違反報告)
れみりぃ - るみも@ましゅまろ太陽☆さん» ありがとうございます！応援の声があるおかげで書いていけます…！ (2021年7月22日 12時) (レス) id: eff5fefbdb (このIDを非表示/違反報告)
るみも@ましゅまろ太陽☆(プロフ) - 続編おめです！これからも応援してます！ (2021年7月22日 12時) (レス) id: 537429c240 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：れみりぃ | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/novel/remily/
作成日時：2021年7月21日 15時
