月恋 第149話 「スター気質」 ページ7
「それじゃあ、私達はそろそろ帰るけど何かあったらこの番号に連絡してね? こっちが私の携帯番号で―――」
「この下に書いてあるのが私の携帯番号だよ!」
次第に空の色が暗くなってきた頃、雪さんから帰り際に一枚のメモ用紙を差し出され、それを素直に受け取る。
渡されたメモ用紙には雪さんと千桜さんの携帯番号と、千桜さんが落書きしたのであろう可愛らしい兎が書かれていた。
「何から何までありがとうございます!」
雪さんと千桜さんに看病して貰っただけでなく、連絡先も教えて貰えるだなんて思ってもおらず。
彼女達に看病して貰ったうえ連絡先を教えて貰った喜びと、彼女達だけでなく、黒月さんや葉月さんにも迷惑を掛けてしまったと言う申し訳無さが私の心の中でせめぎあっている。
素直に喜びたいけれど喜べない。複雑過ぎる此の感情に涙が出てきそうだ。
「あの、本当に御迷惑を御掛けしてしまいすみません。有り難う御座いました!」
此れからは自分の体調管理もしっかりしておこう。と内心反省しながら、帰る支度をしている雪さん達にもう一度お礼と謝罪の言葉を口にして頭を下げる。
「もー、こよみんは堅いなァ! もっと気楽に仲良くしようよー」
「ふぎゅっ!」
千桜さんの可憐な美少女フェイスが突然目の前に来たと思ったら、白くて可愛らしい彼女の両手によって私の両頬が優しく包み込まれた。
「上下関係気にして、一々肩に力入れてたら疲れちゃうよ。そりゃあ、気を遣わなくちゃいけない人は沢山いるけど、私達の前ではもっと楽にしてて良いんだよー!」
千桜さんの言葉を聞き、今までガッチガチに固まっていた体が少しだけ動きやすくなり、息が先程よりも断然しやすくなる。
体中に回り巡った毒を抜かれた気分。
彼女のニッコニコの笑顔の背景に、キラキラと辺りを照らす太陽が見えた様な気がした。
不思議だ。雪さんの言葉に安心感を覚え、千桜さんの笑顔によって肩の力が抜けた。
此れがどういう事か。
それだけ彼女、兎川 千桜さんの明るくて元気な笑顔と雪さんの優しくも何処か彼女の凛々しさを窺わせる言葉は大きな影響力を持っているということ。
グラビやプロセラの皆さんだけでなく、ツキプロに所属する皆さんが根っからのスター気質だということを実感させられた。
こう言った輝きを持った人達を集めてこれる社長さんは一体全体どういった能力をお持ちなんですか?と本人に問い質したくなった。
月恋 第150話 「知ってましたとも」→←月恋 第148話 「心に沁みる」
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櫻餅(プロフ) - ♯鈴音色♭さん» コメント有難う御座います！お話だけでなく夢主までも好きだと言って頂けて嬉しい限りです。また少しずつですが更新していきたいと思っておりますので、続編も宜しくお願い致します！ (2018年11月5日 18時) (
レス) id: c0a9d4f092 (このIDを非表示/違反報告)
♯鈴音色♭(プロフ) - 桜餅さんおかえりなさいです！ このお話も主人公ちゃんも大好きなので、続編お待ちしています！！ (2018年11月5日 17時) (レス) id: b160fc2e68 (このIDを非表示/違反報告)
櫻餅(プロフ) - 深海さん» 返信が遅くなってしまい申し訳無いです。朏さんとのお話は自分も楽しく書いていたので、そう言って頂けて大変嬉しい限りです。中々更新が最近出来ていませんが頑張って行きたいと思います。コメント有難う御座いましたm(__)m (2018年8月27日 20時) (レス) id: fb6a326e77 (このIDを非表示/違反報告)
深海(プロフ) - 読んでいてとても楽しくなりました。特に朏さんの辺りの話が好きです。これからも楽しみにしています、更新頑張ってください。 (2018年8月25日 0時) (レス) id: 5947186a26 (このIDを非表示/違反報告)
ピヨコ - 丁寧に教えてくださって有難うございます。成程、私も試してみます。これからも頑張って下さい。応援しています。 (2018年8月4日 9時) (レス) id: 0464d791fc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：櫻餅 | 作成日時：2018年4月15日 23時
