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月恋 第115話 「映画鑑賞」 ページ21

それから暫くお互い悩みに悩み、結局王道恋愛ものの洋画に落ち着いた。

良家のご令嬢を二人の男性が取り合うラブストーリ。一人はヒロインの幼馴染みであり、伯爵家の一人息子。もう一人はヒロインの家で働く身分の低い執事。

最終的に執事とヒロインがくっついてハッピーエンドなのだが―――

「「ロ、ロベルトー!」」

フラれた方の幼馴染みが切なくて切なくて、思わず新さんと不憫でお人好しな彼の名前を呼びながら大号泣。

最初は身分の低い執事を異様に敵視し、嫌味ばかりの嫌なやつだと思っていたのだが、話が展開していくごとにどんどん良い人と変化していくのだ。

ヒロインが執事に想いを寄せていることを知るや否や、相手の幸せを願い身を引き、二人の後押しをし、自分は彼女を想いながら二人の幸せを一生応援すると誓った矢先に交通事故で亡くなる。

「ロベルト、お前!」

「最初嫌なやつだなとか思ってごめんなさい!」

見終わった後、二人でティッシュを片手に、話の内容はそっちのけにして、ロベルトの話で盛り上がる。

泣きすぎて、二人して目が真っ赤になり、夕飯の時、葵さんたちに何があったのかと心配されるはめになった。

「ちょっとロベルトに感動しまして」

「ロベルトが良いやつ過ぎた」

「「ロベルトって誰?!」」

何の説明もなくロベルトの名前を出したものだから、その場にいた皆さんから総ツッコミを頂いた。

今日は郁兄と夜さんと葉月さんが実家に帰っていて居ないものだから、プロセラの隼兄と海さんと涙兄+グラビ全員と合同で夕食を食べていたため、総ツッコミの迫力がある。

「ああ、二人で恋愛映画を観ていたんだね。俺も知ってるよその映画」

「流石春さん、何でも知ってますね」

カクカクシカジカ、何があったのかを簡潔に説明すると、春さんがいち早く反応を示してくれた。

「で、芝居について何か掴めたのか?」

此方を楽しそうに、微笑ましそうに眺めてくる海さんに訪ねられ、それに答えるようして満面の笑みを浮かべる。

「はい!」

今回この映画を観て、キャラクターに感情移入して台詞を読むだけではなくて、飲み物を飲んだり、食事をしたり、歩いたり、普段何気なく行っているそう言う何気ない動作をどれほど自然に見せれるかも大切であることが分かったのだ。

台詞に違和感がなくとも、動きがぎこちないとそれだけで芝居が台無しになってしまう。だから私は普段意識せずに行っている動作をどう表現するか考える必要がある。

月恋 第116話 「役を憑依させる」→←月恋 第114話 「只今反省中」



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櫻餅(プロフ) - 2次元大好き人間!!!さん» コメントありがとうございます。不定期更新ですが頑張ります。これからもこのお話を宜しくお願いします。 (2018年3月21日 12時) (レス) id: eb7f0e71e0 (このIDを非表示/違反報告)
2次元大好き人間!!! - 続編おめでとうございます!これからの夢主ちゃんの成長が楽しみですね!!!更新頑張ってください!応援してます! (2018年3月21日 11時) (レス) id: 6896f5a2c1 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:櫻餅 | 作成日時:2018年3月13日 2時

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