月恋 第97話 「日常化しつつある光景」 ページ3
「まさかあの絶妙なタイミングでお腹が鳴るとは………A、バラエティーでも充分やっていける素質があるよ! きっと! 多分!」
グラビとプロセラの打ち上げとして訪れた焼肉屋の個室にて、注文して先程来たばかりのお肉を焼きながら、私がお腹を盛大に鳴らしたことを思い出して笑い出す如月さん。
そんな彼に微量の殺意を抱きつつ、同じくやって来たお肉をどんどん焼いていく。
「すいませーん、牛タンとカルビと鶏肉を三皿。後、激辛キムチ四皿追加で!」
「あ、俺はハラミ五皿追加お願いしまーす!」
「俺、このイチゴミルクスムージーで」
空っぽになっていた胃袋を満足させるかのように、焼けたばかりのお肉を詰め込みつつ、どんどん追加していく私と、それに便乗して頼む師走さんと卯月さん。
師走さんは小柄で細身の体をしていると言うのによく食べる。これだけ食べているのに、栄養素は一体全体どこへ行ってしっているのだろうか。
大変気になるところではあるが、自分も人のことが言えないため、敢えて言葉にせず、黙々とお肉を食べることに集中する。
「駆さんはどんだけ食べるの?!」
「Aはどんだけキムチを食べるんだよ!」
「新はお肉とスイーツだけじゃなくて、野菜も食べようね?」
各コンビの相方である如月さんと皐月さん、それにプラスして葉月さんが的確なツッコミを入れる。
「はいはいAちゃん、お肉とキムチも良いけど野菜もちゃんと食べようね。涙は野菜もだけど、肉もしっかり食べよう!」
「郁兄、人参とピーマンは食べれます。けど、トマトが食べれません」
「いっくん、トマトは良いけど、人参が………」
右に郁兄、左に涙兄と、プロセラ年少組コンビに挟まれつつ、そして涙兄と一緒になって郁兄に世話を焼かれる。
最近はこの状況が日常化している様な気がする。否、恐らく気のせいではないな。
誰かが頼んだであろう、大皿に乗ったサラダを手際よく長月さんが取り分けてそのうちの2つを郁兄が受け取り、私と涙兄に渡す。
そして私と涙兄はその皿にそれぞれ嫌いなものが乗っていることに気付き、顔を見合わし3秒後のこと。
「「よし、交換しよう」」
利害の一致。それにより、お互いの嫌いなものを交換してしまえば問題が解決することに気付いた。
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櫻餅(プロフ) - 2次元大好き人間!!!さん» コメントありがとうございます。不定期更新ですが頑張ります。これからもこのお話を宜しくお願いします。 (2018年3月21日 12時) (レス) id: eb7f0e71e0 (このIDを非表示/違反報告)
2次元大好き人間!!! - 続編おめでとうございます!これからの夢主ちゃんの成長が楽しみですね!!!更新頑張ってください!応援してます! (2018年3月21日 11時) (レス) id: 6896f5a2c1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:櫻餅 | 作成日時:2018年3月13日 2時