永遠の二番手によるヒロインポジション略奪計画

コネクション ページ30

私と久我ツインズが再び出演することとなった番組の撮影日にて。

「いい？私が今から言っていく人の名前と顔をよーく覚えておいてね？」

各スタッフさんや出演者の皆さんに挨拶を終えてから、私はスタジオの隅っこで先日の質問に答えることにしたのである。

こくりこくりと素直に頷く双子ちゃんににっこり笑って、順番にある人達を紹介していった。

「まず、番組プロデューサーの手塚さんね。あの人は新人をよく自分が手掛ける番組とかに使ってくれるし、声をかけてくれやすいから顔と名前は絶対覚えてもらっておいて損はない」

元大手アイドルグループに所属していた頃からお世話になっている手塚さん。

「あのスタッフさんは顔が広いし、いろんな仕事を紹介してくれる」

仲良くしておいて損はないスタッフさんに、

「番組MCのお二人は気さくで話しやすい方達だから、仲良くなってコネクションを作っておくこと。それから、あっちの俳優さんは私たちと同じツキプロ所属の先輩。だからちゃんと挨拶しておくこと」

同じ事務所の先輩たち。

「あと、このまえ助けてくれた○○プロダクション所属のモデルのえみちゃん。最近、よくファッション雑誌に載るようになってきてる売れっ子だから今後、共演も増えてくるかもね」

それから今後、共演する可能性の高い出演者たち等々。

絶対に顔と名前を覚えてもらっておいた方が良い人、仲良くしておいて損はない人。これから関わる機会が増えるであろう人達を次々と紹介していき、芸能界においていかに人間関係が大切であるかを久我ツインズに教えていく。

「これで分かったでしょ？
私が誰に対しても物怖じせずに話しかけに行くのは、より良い人間関係を構築して仕事をもらうため」

芸能界で仕事を貰うためには多少のコネクションが必要なのである。

「もちろん、媚の売りすぎとかは良くないよ。逆に悪印象を与えかねないから」

新人らしく丁寧な言葉遣いと明るい笑顔を忘れずに。礼儀正しく、ほどほどに接することが重要だ。

「あと、権力を盾に嫌なことを無理やり押し付けてくる人達もいるから、そういう人に出会った場合は和泉さんや堀宮さんみたいな頼れる大人にすぐ相談すること」

そう言えば、深く納得したように2人とも頷いたのであった。

彼女は良き友人でありライバルである→←芸能界のい・ろ・は

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