三人の来世での日常生活

あれから数年後… ページ46

蜜璃「わぁっ！Aちゃん、凄く綺麗！」

しのぶ「はい！流石はAさんです！」

「ありがとう蜜璃、しのぶ」

今日は無惨との結婚式だ

「でも…やっぱり緊張する。だ、大丈夫かな？」

しのぶ「ふふっ、ならあの人を呼びましょうか。少しはその緊張もほぐれると思いますよ」

蜜璃「ええ！そうね！じゃあ、呼んでくるからAちゃんはそこにいて！」

「え？ちょっ、二人共！」

二人は笑いながらその場を去ったので、私は困惑しながら二人を待っているとドアが開いた

紅蓮「A嬢っ！」

「紅蓮？」

紅蓮はウエディングドレス姿の私を見た瞬間ポロポロと涙を流した

紅蓮「A嬢、凄く…凄く綺麗じゃ…っ！本当に本当に綺麗で吾は…吾は…っ！」

なるほど。確かに、紅蓮を見ていたら自然と緊張がほぐれる

「…ありがとう。でも、少し落ち着いてよ、紅蓮」

紅蓮「じゃって、じゃって…っ！」

「仕方ないなぁ。本当に涙脆いんだから」

私は泣いている紅蓮の頭を撫でる

紅蓮「A嬢…っ！」

「そろそろ泣き止んでよ、紅蓮。そんなに泣いていると、私とバージンロード歩けなくなっちゃうよ」

紅蓮「え？」

「うん？」

紅蓮「わ、吾が歩くのかえ？」

「え？紅蓮以外誰がいるの？」

紅蓮「耀哉君がおるではないか」

「お館様は駄目なんだよ。それに、私は紅蓮以外の人と歩く気はないよ」

紅蓮「そ、そうなのかえ？」

「そうだよ。私はね、紅蓮と歩きたいんだよ」

紅蓮「！？…A嬢がそう言うなら仕方ないのう。了解じゃ」

「うん、ありがとう」

紅蓮「うむ。そういえば、無惨には会いに行かないのかえ？」

「う…だって、式前に会うと折角ほぐれたのにまた緊張しちゃいそうで」

紅蓮「それは残念じゃな。タキシード姿の無惨はとてもかっこ良かったんじゃが…まぁ、式になれば嫌でも見る事になるしのう」

「別に嫌な訳じゃないよ！」

紅蓮「勿論、分かっておる」

暫く紅蓮と話していると、またドアが開いた

？「式の用意が出来ましたよ」

紅蓮「うむ。では、行くとするかのう！A嬢」

「う…やっぱり緊張する。どうしよう？紅蓮」

紅蓮「仕方ないのう」

そう言って、紅蓮は私の手を握った

紅蓮「A嬢。心配する事など何も無い。お主は今から幸せになりに行くのじゃ。吾はお主達と出会えて心の底から良かったと思うぞい」

「…ありがとう。だけど、幸せになりに行くのは紅蓮もだからね」

紅蓮「そうじゃな！」

そう言って、私達は部屋を出た

幸せになりに→←勝負

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す