三人の来世での日常生活

勝負 ページ45

紅蓮「良い勉強法ではあるかもしれぬが…」

無惨「あぁ。確かに、その勉強法は出来るのならば、効率よく勉強する事が出来るな」

紅蓮「う、うむ。(でも、その方法…試験前に試験の出る問題を把握するのじゃよな？それってカンニングになってしまうのではないか…？)」

「紅蓮、どうかした？」

紅蓮「い、いや！何でもないぞい！」

「…あ！それなら、二人共！勝負しない？」

二人「勝負だと(じゃと)？」

「そう。試験の五教科の合計点数勝負。一番高かった人は負けた二人に何でも一つ言う事を聞かせる事が出来る…っていうのはどうかな？」

無惨「ほう？」

紅蓮「無惨が悪い顔をしておるのが気になるのじゃが…確かに、それなら点数が上がるかもしれないのう」

「なら、決まりだね。負けないよ」

勝負が決まり、私達は各自で勉強し始めた

そして試験が終わり、暫くして結果が帰ってきた

「いよいよ結果発表だね」

無惨「あぁ。だが、紅蓮は既に負けが確定しているがな」

紅蓮「う…っ！それなりに取れたのじゃが、やはり無惨には勝てぬ」

「それは残念だったね、紅蓮」

紅蓮「うむ！A嬢、勝っておくれ」

「じゃあ、せーので見せるよ。せーの！」

私と無惨はお互いに結果を見せ合う。すると

無惨「ふ…私の勝ちだな」

「うっ！何この無惨の点数！高すぎるよ！」

紅蓮「そうじゃな。やはり、A嬢でも勝てぬか」

「うん、仕方ない。無惨は何を望むの？」

無惨「あぁ。A」

「うん？」

無惨「高校を卒業したら私と結婚しろ」

「あー結婚……結婚！？」

紅蓮「む、無惨や。プロポーズするのならばあるじゃろ。その場の雰囲気的なものが」

「そ、そそそうだよ！大分話が急で…っ！」

紅蓮「A嬢。気持ちは分かるが、少し落ち着くのじゃ」

「だ、だって」

無惨「駄目か？」

「そんな事ない！凄く嬉しいよ！」

無惨「そうか」

「う…」

文句の一つでも言おうと思っていたのに、そんな顔をされると何も言えなくなる

「紅蓮…っ！」

紅蓮「うむ！分かっておる」

そう言うと、紅蓮は立ち上がった

紅蓮「邪魔者は退散じゃー」

「違う！邪魔者でも何でもないからここにいて！二人っきりだと、ちょっと気まづいから！」

無惨「気まづいのか？」

紅蓮「気まづいじゃろ。まぁ、了解じゃ。二人共、幸せになっておくれ」

無惨「何を言っている」

「そうだよ。幸せになるのは紅蓮もだからね！」

紅蓮「！？そうじゃな」

そう言って、私達は笑いあった

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