【呪術廻戦】ツンデレ先輩とメガデレ後輩 (ページ8)

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　押してダメなら引いてみろ、一昨日買った本に書いていた素敵な作戦だ。これで先輩を私の虜にさせようと意を消して2年の教室に向かう。

「先輩、もう別れましょ」
「……」
「やっぱり嘘です！嫌です！先輩と別れたくないです！」
「…耳が腐る程言ってると思うけど君と付き合ってないよ」

　読み終えてない本を閉じた先輩が両手で目を覆った。長い読書は目を疲れさせる。先輩は既に任務での疲れが溜まっている為、もっと影響されたのに違いない。

　そうじゃないと、こんな発言は出来ないだろうから。

「先輩の声で耳が腐る訳ないじゃないですか！溶けそうではありますけど！」
「そこなんだね…。君が頭だけじゃなく、耳も正常じゃないことは分かったよ」

　先輩も先輩の声がヤバいってのを分かってくれたみたいだ。お礼で結婚しようとでも言われたらどうしよう。明日は任務なので婚姻届は今日出そう。結婚式に誰を呼ぼうか悩んでいたら、先輩の重い一撃が頭に降りた。

　何んでだろ。私が言った先輩の魅力が足りなかった所為かな。

「私、飯が無くても先輩の声だけで生けます」
「食事はちゃんと摂るように」
「はい！先輩が仰るなら3食におやつ付きでいきます」
「そこまでは言ってないけど」