後日談03(2) ページ31
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五条家の者にとって私は目の敵だったろうには違いないが結局、五条悟の意にに反することは出来ず、もう二十年と何年かの時間が経った。時の流れには誰しも平等。自他共に認める呪術師最強、五条悟だって例外ではない。
あの時の子はクソガキから胡散臭い男へとちゃんと進化を成した。
「ねぇ、A。何考えてるの?こんなグッド•ルッキングの男を前にしてさ」
『ワタシジュレイ、ニンゲンノコトバシラナイ』
何もかもが理解不能な案件だが、一番の謎は何故、何の役にも立たない呪い私を放って置くのかだ。いくら解呪が難関とは言え、彼の目があれば不可能とは言えないだろうに。
自分の手を見下ろす。一応特級と分類されてるっぽいがそれは単に私が意志疎通が出来、並外れの呪力を持っているからであって、その力を実際使ったことなど一度もない。
そう、私の戦闘能力はゼロであるのだ。
『あ"そぼーう"』
「A、下がって」
クリーンヒットだ。一級の四体を一発で祓った悟を見て思う。呪術師に守られる呪霊って、私はこのままでいいのか。
「時間も余ったし観光でもする?」
『する!』
まあ、どうにかなるでしょ!
最強の男と暮らして約二十年、呑気な呪いに育ってしまいました。
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作者名:みゃん | 作成日時:2022年9月12日 14時