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『Aは俺を独りにしないよな?』
いつもより弱く、震える声が耳に届いて息を呑んだ。そうだ、呪霊のサトルには家族も友達もいない。本当に私しかいないんだ。
───サトルはずっと一緒にいてくれるよね?
それを知りながらそんな約束を口にしたのも、サトルを縛り付けたのも全部私なのだ。独りになりたくなくて繋ぎ止めたくせに、私が彼を独りにさせていた。
変な悪戯も、こうやって怒るのも、独りになるかもしれないという不安からのものだったんだ。例え私にそのつもりがなかったとしても彼に寂しい思いをさせてしまった。そこまで思い至ると罪悪感が込み上げる。
ごめん、と冷たい体を抱き返す。サトルは呪いで、鼓動なんて聞こえない。私の心臓の音だけが聞こえる静寂の中で私はサトルを
あの日、幼い私が
「これからも私はずっとサトルと一緒にいるよ」
そうやって私達は孤独を満たすべく、互いを呪った。
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作者名:みゃん | 作成日時:2022年9月12日 14時