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涙  sm side ページ16

僕の服の裾を掴んだままのAヌナ。

ぎゅっと掴まれたその手を持って解こうとするけど、やればやるほど力が入って、僕の手が捕えられてしまった。

その瞬間こみ上げてくるイケナイ欲求。

顔に目をやるとまだ赤らんでいて
表情が苦しそう。


sm「Aヌナ?大丈夫?」


理性を保つために話しかけるけど
彼女は深い眠りに堕ちたままだった。

暴走する前に立ち去りたい。

だけど悪魔はそれを拒んで
ますます僕の黒い想いを助長させていく。

Aヌナの唇がゆっくり開いて
僕を吸いこもうとしているように見させた。


もう駄目だ。


握られた手をヌナの頭の上に持ち上げ
そのまま跨って顔を近づける。

ゆっくり顔を近づけて唇へ近づいていくけど

とっさに浮かぶヒ チョルヒョンの顔、、


Aヌナと僕の顔の距離はわずか数センチ、、

その数センチの間に
大きなリスクが存在していることを

改めて実感する。


繋がれた手から伝わるへたくそな指輪の冷たさ。


このまま彼女にキスしたら
何かが音を立てて崩れていく気がして

悪魔を抑えこむ。



自分の幸せを願うなら
もっとわがままになれるなら

このままAヌナを奪って
一生愛を捧げたい。


でも、、

バランスを崩したヒ チョルヒョンを思い返すとできないよ。


Aヌナを想う気持ちと同じくらい
僕はヒ チョルヒョンを愛しているから。


数センチ先にある伏せた睫毛に水滴が落ちて
自分が涙していることに気付く。


ヒョンに愛されるたった1人の人

僕は貴女を癒せるたった1人になりたかっただけなのに。


徐々に身体を離して
Aヌナから遠ざかった。

そのままベッドの脇にしゃがみ込んで
声を押し殺して泣く。


悪魔がそんな僕を見て嘲笑っている様に思えた。


そんなとき鳴り響くチャイムの音、、

立ち上がって涙を拭き、のぞき穴から誰か確認して
感情がぐちゃぐちゃになる。


扉を開けるとキ ュヒョンは笑いながら


kh「会いに来ましたよ。」


と言ってくれたけど
僕はもうだめだった。

抱きついて声をあげて泣く。


キ ュヒョンは全部分かっているかのように
黙って僕を抱きしめた。

とても強く、とても温かく。

そのままでいいんですよ kh side→←なぜバレてる kh side



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ちくわ(プロフ) - えー(笑)じぇんじぇんえーけど、うちが喜ぶだけ!(笑) (2013年6月25日 19時) (レス) id: 7f33f09853 (このIDを非表示/違反報告)
野風(プロフ) - サチョルさん» コメント感謝です!実は今携帯もパソコンも調子悪くて満喫で更新してるんですよね、、ほんと更新率下がって申し訳ないです!早く携帯直します(笑) (2013年6月25日 5時) (レス) id: a8f6871840 (このIDを非表示/違反報告)
野風(プロフ) - ちくわさん» みん君のみならずチャラ男に行く可能性も、、(笑)うそうそ(笑) (2013年6月25日 5時) (レス) id: a8f6871840 (このIDを非表示/違反報告)
野風(プロフ) - きききkさん» みん君に走っちゃいましょうか!(笑)いやいやヒニムが怖いです(笑) (2013年6月25日 5時) (レス) id: a8f6871840 (このIDを非表示/違反報告)
野風(プロフ) - ハルさん» こんなみん君に想われたら奪われたくなりますよね、、すいませんヒミン好きな私の願望です(笑) (2013年6月25日 5時) (レス) id: a8f6871840 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:野風 | 作成日時:2013年6月13日 13時

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