黒猫は黒猫三 (ページ15)

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愛される百十三匹ページ15

side貴方

「あのっ・・・」

『ん？』

今僕は普通に廊下を歩いていただけなんだが・・・後輩だろうか可愛い女の子がいた

モデルさんなんかだろうか・・・僕が男だったら結婚申し込もう、うん

「わ、私！ユーマ先輩にこれを渡したいんですけど、勇気が出なくて・・・」

差し出されたのは紙袋、中から甘い匂いがする・・・なるほどお菓子か

『それで僕から渡してほしいと・・・』

「先輩は無神先輩たちと仲が良いので渡しておいてくれますか？お願いします！」

この子のお願いを叶えてやろう、なに相手は巨人だ

『うん、いいよ』

「あ、ありがとうございます！」

お辞儀をされた・・・なんていい子なの！？ユイにも勝らぬ可愛い子だわ！

・

まぁ、会って渡すだけじゃつまんないし・・・てか三年の所行きたくないし

あ、いいこと思いついた！！

ピンポンパンポーン

【三年無神ユーマさん、至急放送室へ来てください、いや来い】

ふぅ・・・なんとかやりきったぞ、放送室のマイクを切る

これで全校生徒から聞かれて顔を赤くしているに違いない！なんて僕は賢いのだろうか！

・

『遅い・・・』

あれから数時間、一向に来る気配がしない

あぁ？声で誰か分かったから行かなくていいと思ってんのかぁ？

しょうがない、迷子になってるのかもしれないし・・・それだったら心の中で謝っておこう

ピンポンパンポーン

【迷子の放送です、三年の無神ゆーｍ「てめぇ・・・！」あら迷子じゃねーの？】

ブチッて切られた・・・・

「あぁ！？恥かかせておいて何も用なかったら潰すぞ」

『あら～恥かいてたならもう少しやっておけば・・・いてっ！』

からかったら殴られました・・・・ユーマさん手加減ないっすね・・・