【twst】 TIME OVER -第一節-【逆トリップ】【男夢主】 (ページ38)

今日:24 hit、昨日:17 hit、合計:2,190 hit

努力して得られた物と失った物～アズール編～ページ38

Aside.

結局俺は倒れ(←)、ベンに怒られてしまった。
あーぁ、やらかした。また怒られたし……

ｺﾝｺﾝｺﾝ……

その時また几帳面な子が来たのかノックが鳴り響く。

『どうぞ、空いてるよ。』
ア「し、失礼します。」
『……アズール君か。ちょっと待ってて、紅茶入れるから。』

そう言って俺はアズール君をソファに座らせて紅茶の茶葉を出す。今日はリユに貰ったのにするか。と俺はその紅茶をいれてアズール君に出すと意味深な顔をされた。

『俺が紅茶淹れられるの以外？』
ア「あ、はい。」
『すなおー。淹れられるのは我儘でお転婆なお嬢様に教わったよ。』
ア「？？」

分かんないか。ま、分かんないならいいけど。

『さて、君はどうしたんだい？』
ア「……貴方は努力して何かを得られたんですか？」

-----

Azul side.

Aさん。

ユウさんの先輩でここの王様だと聞いた時驚いた。こんなのんびりしてそうな人が？
でも僕の考えは本人に一気に打ち壊された。

策略家で努力を惜しまない。そしてonとoffの差が激しい。そして他人の命を重く見ている。

興味を持たない訳がないだろう。僕でも出来なかったモノを持っている。
でもそんな僕の期待すらも打ち砕くのが

『俺は努力して得るものは絶対にあると思う。……けど努力して何も失わなかった時は1回も無い。』

──この人だった。

～～

ア「どういう、意味ですか？」
『俺は努力する為に何かを賭けてきたんだ。例えば……』

そう言いながら、Aさんは立ち上がり、近くの本棚に触れてこちらを見る。

『勉強する為には最低限でも本が無ければ始まらない。ここで"金"を失う。そして勉強をする為に"時間"を費やして失う。……この人生で俺は失わなかった物なんてないんだ。』
ア「じゃあ、何のために努力するんですか！！」

それじゃあ僕が努力してきた意味がないと言っているようなもんじゃないか！僕はあいつ等を見返したかったのに……！！

『……君の努力に対する見方は分からないが……俺は"最適解"を求めるために行う行動だと思ってる。出来るだけ失うものを減らすために、"自分なりの最適解"を目指すために努力すると思ってる。』

最適解を、目指す為……？

『まぁ、人生の最適解は無いっていう人もいるけどな。……でも俺は出来るだけ失わないように努力する。"失うものを出来るだけ少なく"が俺のモットーだからな。』

そう言って不敵な笑みを浮かべるAさん。